沖田総悟

□月灯り
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次の日

私とまた子ちゃんと万斉さんと武市さんは
出かける準備をしていた



「名無しさん〜!そろそろ行くっスよ〜」



遠くからまた子ちゃんの呼ぶ声がする
喜色の混じった声
相当嬉しかったんだな・・・


一方で、私は まだ着る服を選んでいた

いくら復讐の為に生きていると言えど
私も一人の女の子だ

目立たぬように、と言われたが
お洒落くらいはしたいものだ



「〜〜〜っもう!どうしよ・・・・・」


「・・・・・・その 桃色だ」


「高杉晋助・・・・・・」



居るなら声をかけてくれ、と 着物を手に取る

だが 焦りのせいか、
なかなか上手く綺麗に着付けれなくて
手こずっていると、
高杉晋助が私の着物を掴んだ




「・・・晋助でいい。

てめえ、自分の着付けすら出来ねェのか?

仮にも女だろォが」


「うるっさい。仮にもって何、仮にもって」




手馴れた手付きで私の着物を着付けする晋助は、悔しいけど、かっこよかった

てか、よく見たらこいつ結構イケメンじゃん・・・


なんて思ってたら、ハタと視線が重なって
焦って視線を逸らす




「・・・なんだ、惚れたか?ククッ・・・

っ・・・てめェ」




思わず晋助の頭を軽く殴った
睨んできたけど、そんなに本気じゃなさそう




「んな訳ないでしょ、変態厨二病野郎が

・・・着付けありがと」



また子ちゃんが呼んでるから、と
晋助を残して部屋を出た





けど、廊下まで出るとすぐに部屋に戻った




「んだよ。」


「ただの忘れ物、」




と、晋助の手を強引に引っ張って
外で待っているまた子ちゃんの所まで走って行った



「晋助様?!どうして・・・」



先に待っていた また子ちゃんと万斉さんと武市さんは目を丸くしていた



「皆仲良く、ね?早く行こう!」



皆を急かすように
日差しに包まれる江戸へ出かけた




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