彼女が小人になりました

□なんとか
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お風呂やご飯はなんとかなったけど








トイレのこと忘れてた…











名前のサイズで1人でトイレをするのは不可能だし






俺が支えながらするのも…





絶対ダメだし!!!!!





何考えてんの俺!!!!












そんなことをぐしゃぐしゃと考えていたら




名前が壁の向こうから俺を呼んだ








『あのね、

…下着を…洗いたいんだけどね

洗った後ドライヤーで乾かしてもいいかな?』



「えっ、あ!!!!
全然大丈夫!!
ドライヤーぐらい大丈夫!!」








そっか、下着…


考えてなかったなぁ











ていうかもう色々考えれてないよー…
















それからしばらくしてから、名前にシャワーをかけてあげて




洗面器にお湯を入れて壁の向こうに置いてあげた








「お、お湯加減は大丈夫?」



『大丈夫だよ!
ありがとう』










自分も浴槽に浸かりながら




横目で名前のいる方を見る




もちろん、バスマットしか見えないけど。









この向こうの名前は今



お湯に浸かってる





裸で…



髪も肌も濡れてて…












「うわぁ…何考えてんだ俺…」



『ど、どうしたの??』



「な、なな何でも!!

…ていうか、そろそろ上がろっか」








これ以上風呂にいたら妄想が進行しちゃうから上がらないと…。


















ーーーーーーーーーーー



「えっと…じゃあ、乾いたら言って!

あ、ちゃんと頭も乾かしてね!」



『分かった!』









床に、ドライヤーを付けたまま置き





俺は後ろを向いてタオルで頭を乾かした










今、名前はハンカチ1枚に包まっているだけ。



そして自分の下着と髪を乾かしている











もう、何とも言えないシチュエーション…











"後ろ向きてぇ!"なんて一瞬でも思っちゃう自分に呆れた。














いや、でも仕方ないでしょ




可愛い彼女が布一枚かぶっただけの姿。





見たいに決まってる









見る勇気があれば見てる











でもまあ俺はそんな勇気ないから




黙って壁とにらめっこです。












『文貴!終わったよ!!』






ドライヤーの音に、かき消されないように叫ぶ名前の声が聞こえる







念の為にゆっくりと後ろを向けば




名前は人形用のワンピースを着てドライヤーの横に座っていた








「オッケー
上いこっか!」



『…ええっと』



「どした?」





名前がモジモジとしながら立ち上がる


















『トイレ…行きたい』














忘れてた








 
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