とらいあんぐる

□メール
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「そんじゃ、風邪引くなよ」

『今日はほんとにありがとう
タオル、洗って返すからね
阿部も風邪引かないでよ?』

「おう、朝練遅れんなよー」

『わかってます…!
あ、阿部…』

「?」

『メール…するから』

「おぅ」







ーーーーーーー





という出来事があったのはつい10数分前の事。



家に帰るなりベタベタじゃないの、とお母さんに風呂場に押し込まれ、




今は湯船に浸かりながら阿部のアドレスとにらめっこ。





アドレス帳の1番上にある"阿部 隆也"の文字







『夢じゃない…イヒ、ヒヒヒ…っ』





思わずニヤけが止まらない…







『メール、いつ送ろうかな…なんて送ろうかな、
あ、虹の写メも添付しなきゃ…っ!』









"しあわせ"





今の私にぴったりの言葉かもしれない





なんて、浮かれてみる







恋してるって感じだな、








このまま、付き合っちゃえたり…





『するのかなぁ…』








なんてフワフワ考えていたら



もう30分以上もお湯に浸かってしまっていた






急いで上がり、ご飯を食べてから自分の部屋のベッドへダイブ。








ふと携帯が視界に入る






『そうだ、メール…』







時刻は午後7時。





『晩御飯時…か…
いや、でも電話じゃないからなぁ、大丈夫かなぁ、うーん…』









 


散々悩んだ挙句




『よし、できた…!
写メも添付したし、
長すぎず、短すぎない文で…
OK!』






深呼吸してから送信ボタンを押す







"送信完了しました"








『ひゃぁぁあああ…!!』




枕に顔を埋めてバタ足をする








メール送るのってこんなに緊張するっけなぁ…ふぅ、





 
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