とらいあんぐる

□アドバイス
1ページ/2ページ






また放課後なー、なんて声が飛び交う朝。







朝練を終えた私達は各自の教室へと向かっていった












ーーーーーーーー


『栄口!!』





私は後を勢い良く向いて机を叩く







「な、なに?」




ちょっとビックリする栄口。







『ちょっと耳貸してみー、


…阿部のメアドゲットした』


「おー、おめでと!」





私はエヘヘっと笑ってみせた





「メールは?してるの?」


『んー、まぁ、昨日の夜にしたよ』




阿部のそっけない返事を思い出す

 



そういえばあれから返してない…



まあ、寝るって言ってたし、仕方ないか。






「阿部のことだから、
そっけない返事してきたんでしょ?」

『…当たり』

「ま、阿部に内容の濃いメールは求めちゃダメだね
常に業務メールのトーンだからさ」




栄口はハハハッと笑っている、





『やっぱ求め過ぎちゃだめだよねー
気長に頑張ろ。』


「ていうかさ、
なまえは阿部とは最終的にどうなれたらいいわけ?」

『付き合いたい』


 



自分でもビックリするぐらい即答してしまった





でも、まあその通りなワケだし






「ま、そうだろね
阿部に好きな人いるかは聞いた?」


『…はっ、
聞いてない…

どうしよう!!!』




栄口の肩をグラグラとゆする


やめなさい、と止められた






『いるかなあ、やっぱり
ああああああ、どうしよう』


「それはさすがに本人に聞いてみないと分からないよねぇ」


『…分かってるけどさぁ
…てか男同士でそういう話にならないの?』


「好きな人の話はしないかもなぁー
特に阿部は女っ気全くないし」


『う〜〜ん…
うぅぅぅう……』


「そんなに考え込むなら聞いちゃいなよー」


『っえ!?
無理!
そんなの、彼女になりたいって言ってるようなもんじゃん!!!』


「なりたいんじゃないの?」


『そ、それはぁ、そうだけど、』


「阿部はだいぶ鈍いよ?
好きな人の有無ぐらいで意識はしないよ」




栄口はヘラっと苦笑い。





『大丈夫かなー、
そこまで鈍いのかなー』




確かに、野球しか頭に無さそうだし、





いや、それで付き合えるの…!?








『ゔあぁぁああ……』






栄口の机に突っ伏す。






「遊び誘ってみたら?」


『…え?』


「デートだよ、デート」


『っ!?は!?え!?私が!?』




デートだなんて、早いでしょ!?





ていうか付き合ってもないし…!?








「ほら、明後日に祭りあるじゃん
誘ってみなって!」


『ま、つり…』





祭り…



そういえばクラスの子たちが2駅隣で祭りがあるって言ってたっけ。







「明後日って確か部活早く終わるじゃん?
いいと思うんだけど」






あぁ、どうしよう


こんな好都合なことがあるのでしょうか。







『…が、がんばります…!』









 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ