短編
□くせっ毛(水谷)
1ページ/1ページ
窓際の席で窓の外をボーッと見つめる水谷。
いや、寝てるな、これは
そのうち怒られるぞー
「じゃあ、次の文を
水谷、読んでくれ」
ほーれ、言わんこっちゃない
「…?水谷?
…コラ!また寝てんのか!!水谷ィ!」
「はひぃ!!!」ガタンッ
『ブッ』
寝ぼけて立ち上がる彼の姿に思わず吹き出す。
クラス全体にドッと笑いが起こった
当の水谷本人は、へ?へ?とキョロキョロしている
『水谷、当てられてる』
「えっ?そうなのっ?
怒られたかと思ったのに!」
「いや、先生は怒ってるぞ!怒ってるに間違いはないぞ!」
「はひー、すんません」
ヘラヘラと謝る彼の頭が揺れるたびに
髪の毛がフワフワと動く
『かわいい…』
「え?俺が可愛いって?」
『…!!は?違いますぅー』
「またまたぁ〜
俺はね、名前のそのツンツンしてるとこ可愛いと思うよっ!」
『は、はぁ?…もー、うるさい…』
ニヘヘェと笑う彼を横目に見ると
髪がフワフワと動いていた
やっぱ可愛い