短編

□関西弁(織田)
1ページ/1ページ






『ハァ…ハァ…
うわっ電車行ってもたやん…』





苗字名前、只今




電車逃しました







次の電車が来るまで20分






『あぁ、遅刻やー…』






もう、どうすることもできひんってことで



ホームのイスに座る









「ああー、やっぱ行ってもうてるやん」





改札の方から聞こえた声に反射的に振り向く






そこには背が高い男が。







て、あれ、三星の制服やん


1個上ぐらいやろか





でも男子と関わり無いからなァ。





校舎もちゃうし。 









「なァ、ちょっと」






いつの間にかすぐ横にいたさっきの男




てか、関西弁やん!






『な、なに?…ですか?』



「いやァ、アンタも電車乗り過ごしたんかな、思ってな」



『まぁ、そーですけど?』



「あ、俺1年やけど。
アンタも1年?」




『あ、え?タメなん?』


「おお、せやで」





年上かと思った



 



「てか、関西弁やねんな
引っ越してきたん?」




ドカッと隣りに座る



『うん、親の転勤で去年から。』


「そーなんや、てか名前は?
俺は織田。」


『苗字名前。』


「ヘェ、で、名前は寝坊か?」





いきなり呼び捨てかよ!!!!



と、脳内ツッコミ





『…まあ、そんな感じやな
織田…くんは?』


「家で素振りしとってん
気付いたらこんな時間よ」


『素振り?』



「おん、野球な」






ヘェ、と返す





てことは野球部か、?




てか、素振りしとって遅刻とか中々のネタ








「あ、せや
せっかくの遅刻モン同士。
メアド交換しようや」


 




ポケットから携帯を出す織田くん





断る理由もないしなァ






『ええよ』


「赤外線送るわ」


『うん』









登録完了











「あ、電車きたきた
ほな、また遅刻する時言うてや」







遅刻する時言うって、なんやそれ








『じゃーね』








私は別の車両に乗り込む



  




なんか、変な奴やったけど


久々に関西弁聞けたし楽しかったなー










またメールしたげよ


















ーーーーーー

その後三星野球部にて



「なァ、叶
今日の朝、俺めっちゃ可愛い子のメアドゲットしたねん」


「ハァ?
お前、もしかして遅刻したの女のせいかよ」


「ちゃうて、ほんまに可愛かったねん
しかも関西弁」


「はいはい、分かった分かった」












またメールしたろ






 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ