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□本当の倖せ
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ー現在ー


「あー疲れた。少し休もうかな」

カチャッ

関ヶ原、そして朔夜と別れて狂の魂をこの身に宿してもう四年か。

あ、後朔夜のお兄さんとあの少女、ゆやさんと出会ってから四年かな。

あの人達は元気だろうか?

?「こほっ」

「ん・・・?」

?「持病の癪が・・・」

?「こらこら、ゆや。下手な嘘をついては駄目だよ」

この声・・・もしかして。

朔夜のお兄さんとゆやさん?

望「お久しぶりです、      さん」

「どうしたんですか?こんな所で」

ゆや「旅を続けてるのよ。賞金首を探しながら!」

「そ、そうですか」

ゆやさんはお金にがめつくなってしまったのね。

でも、何でだろう?

望「ゆやは安定した暮らしを望んでいてね。引越しの繰り返しは好まない様だ」

ゆや「だって望兄様はあちこち転々としてて友達つくっても直ぐに別のところへ住むんだもん。仲のいい友達誰一人として居ないのは望兄様のせいなんだからね!」

でも倖せそうで何よりかな。

そろそろゆやさんもいい歳だからお兄さんから離れるのもありかもしれない。

望「今日はその事について朔夜から君の居場所を聞いて来たんだ」

そっか。

朔夜から・・・。

そうしたらもうゆやさんと朔夜は面識有るってことだね。

ゆや「薬屋さんのお姉さんと一緒に旅をしてみても良いかなって・・・どう?」

「私は別に構わないけど・・いいんですか?」

望「ああ。私はこれから、どうしても向かわなければならない所が有ってね」

「分かりました。ですが、必ず生きてください」

望「勿論だ。一度失いかけた命は大切にする」

ゆや「望兄様、行ってきます」

望「行ってらっしゃい、ゆや」

元気があっていい人そうだな、ゆやさん。

彼女なら狂を倖せにしてくれるかもしれない。

最終的には狂と彼女が決めることだけど、個人的にはくっついて欲しいかも。

なんて考えるのってエゴかな?

ゆや「そういえば、お姉さんの名前聞いてないんだけど・・・」

「私は壬生京四郎      」

ゆや「私は椎名ゆや。血は繋がってないけど望兄様の妹よ。よろしく」

「こちらこそ、よろしく。ゆやさん」
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