小説

□むらさき
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「銀時、暑い…脱ぐぜ」

「待て待て待て待て待て…待て!」

既に脱ごうと着物に手を掛ける高杉を抱きしめて抑える。

「暑いっつってんだろ?離せ」

「離したら脱ぐじゃん、脱がないって言うまで離さねぇよ」

「…うちわ貸せ」

銀時はちょっと残念そうな顔をして離した。

「はぁ…扇ぐのめんどくせーんだよ」

「…!ねぇ、お前さあ…もしかして」

「あ?」

「鬼兵隊とかで平気で脱いでない?」

高杉はゆっくりと目をそらして扇ぎ始める。

「何その反応!!脱いでんの!?脱いでんの!??!!ねぇ!!!!」

「ぬ…脱いでなんか……」

「何その間!銀さん許さないからね!」

さっきよりも強く抱きしめる。

高杉はもちろん不機嫌になった。

「大体さぁ、そんなエロい着物着てんだよ?もうそれだけでエロエロなのに脱ぐの?なにしたいのもぅ…」

「だから暑いって言ってるだろ…俺の勝手だ」

「ほぅ、じゃあ勃つのも俺の勝手な」

「……」

抱き締められたまま黙る高杉。

抵抗をされないのをいい事に銀時はちゃっかり高杉の香りを堪能していた。

「おい…気色悪ィ」

「俺の勝手ですぅ〜…にしてもエロい香り、着物もいい匂い」

「…悪かったな」

「悪くない、むしろ好き…着物1枚くれない?」

「…やったら数ヶ月来なくていいな?」

少し目が輝いたのを銀時は見落とさなかった!

「ダメに決まってるでしょ、どんだけ会いたくないの」

「…だって暑い」

「だったらさ、浴衣にしちゃえば?その着物暑そうだし」

「…あ」

「…え」

「それも…そうだな…」


終わり


高杉の着物ってちょっと暑そう…

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