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□秀徳レンジャー
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「ひとーつ!!!
世間で、はびこる悪行を。」


「ふたーつ!!!
許せんのだよ。」


「みーっつ!!
倒してくれよう。」


「秀徳レンジャー!!!」








秀徳レンジャー






プルプルと震えていた高尾が
ブハッと吹き出して
それに釣られて私も
耐えられなくなって笑いが漏れる。
そしたら、宮地に
容赦なく叩かれた。



「いったーい!!!
ちょ、宮地、今のどうみても、
高尾が悪いでしょ?
私が笑っちゃったのは、
高尾が原因です。」



「ちょっ!!!
香奈ちゃん先輩、
ひでぇ!!!!
つうか、宮地さん!
どうみても、原因、真ちゃんっしょ!!
ふたーつ!!
許せんのだよ。って、
そんな台詞じゃねぇし!
絶対、台詞忘れて適当に
言ってた!!」


ひぃひぃ言いながら
緑間の真似をする高尾に
再び笑いがこみ上げてきて、
すかさず、大坪くんの後ろに
隠れて笑った。


「おい、結城、
なに、大坪の後ろに隠れて
笑ってんだよ。
つーか、近すぎ。
離れろ、牽くぞ。」


大坪くんの背中から
ちょこっと顔を出して
宮地をみれば、
こめかみをピクピクさせてるのが
みえた。
宮地、怖すぎ。



「宮地、そうイジメてやるなよ。
さすがに、香奈がかわいそうだろ。」


はぁとため息をつきながら
そう言う大坪くん。
大坪くん、優しすぎる
さすが、秀徳バスケ部のキャプテン!!



「大坪くん!!大好き
宮地、きらーい。」



大坪くんの後ろから
手を回して抱き付いてみた。


「ちょ、香奈ちゃん先輩、
それはないわ。大坪さんに
抱きつくのはなしっしょ!!
大坪さんも、固まってないで、
はやく、香奈ちゃん先輩を
剥いでください!!」



「何をしてるのだよ。
いい加減にしてほしいのだよ、
香奈さん。」


気付けば、チャリア組の
緑のほうに大坪くんから
引き離されて、
逆に緑間くんの腕の中にいた。



「よーし、緑間、そいつを
今すぐ俺によこせ。
躾がなってねぇから、
俺がしてやる。」


完全にブチ切れてる宮地が
ボキボキと手を鳴らしながら
ニヤリとこっちを見ている。


「ちょ、お、お願い、
緑間くん、絶対渡さないでね、
ほんとに、ほんとに!!」


藁にすがる思いで
緑間くんにすがってみた。
宮地、怖すぎる。


「香奈ちゃん先輩ー。
俺にも頼ってくださいよー。
香奈ちゃん先輩のためだったら、
俺頑張っちゃいますよー!!」


「黙れ、高尾。
香奈さんは、俺がなんとかするからお前は宮地さんと
よろしくしてろ。」


チャリア組、、
こんなに懐いてくれてて
私は嬉しいよ。
かわいい、後輩。
しみじみとそう思っていると
グイッと手を引かれ
体制を崩したとこを
誰かに受け止められた。


「掴まえた。」


ギギギっと首を動かして
上を見上げればニヤリと笑う宮地。


「あのー、、み、宮地さん?」


「だーれが、嫌いだって?」


「ギブギブ、まじごめんなさい、
宮地様!!きゃぁぁぁぁあ。
助けてえええ犯されるぅぅぅ。」



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