総受け
□1 金なんて…
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兄にはサプライズー…なんちて。聞かれても、内緒って言った。
ってか、ここの学校。俺の現父親の学校らしい。
中学校とは天と地との差だ。
なんか、まず、門がある。ここで可笑しいよね。
明日入学式ってことを忘れてた(…わけじゃない)けど、まあ、寮に入るのが遅れたのだ。
こんな時にこんなとこにいるのは俺くらいだろう。
「んー…」
インターホンがある。…押した。ドキドキ。
『はい。どちら様でしょうか』
ビクンっ!どっから声が…!?
「えっと、新しく入る一条ですけど…」
『少々お待ち下さい』
その時。
ギィィイイイイイ、と門が開いた。
「び、ビクッたぁ……」
危険だよ……この学園。てか入学金半端じゃないからね!授業料もだけど!さぞ、お金持ちばっかなのでしょう。うん。
この学園、一条学校って言うらしい。いや、ここうちの学校らしいしね。分かってたよ、うん。
「こんにちは」
管理人とみられるおじさんが、声を掛けてきた。
「どうも。一条 悠です。よろしくお願いします」
「管理人の佐藤です。ちなみにここは裏門です」
はは、と優しく笑う佐藤さん。
え、待って、どゆこと!?裏門であんなにデカいのって可笑しくない!?
...もう、諦めよ。
「ここから校舎まで結構歩くんですが、お迎えお呼びしましょうか?」
優しく声を掛けてくれる佐藤さん…ありがとうございます。
「大丈夫です!地図ってありますか?」
地図を拝借して、とりあえず前に進むことにした。