Book1

□春愁
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暖かく、やわらかな光のさす春の日は
陽の匂いが少し眩しすぎて、
つい、夢の中にいるように遠い日を眺めていた。
あの日の俺たちは見果てぬ夢を見ていた
―この先、何をもって生きる?
目を閉じると瞼に光が溢れ、世界は紅く染まっていた。
心が日に日に離れていくのは分かっていた。
それでも紛れもない友だった。
それでも光は暖かかった。
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