提督のmain

□あなたの温度2
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「潮!加賀を曳航しつつこの海域からの離脱を!!」
武蔵が潮と加賀の元へとやってきて口を開く、
「は、はいっ!!了解しました!」
潮はぴょんと驚いたように飛び跳ねすぐさま加賀を曳航し始める、しかし敵艦載機は見逃さない、すぐさま機首をさげ、狙いを定める。
「潮!危ないデス!!」
金剛の悲鳴と同時に潮の周りには幾つもの水柱があがった
「きゃぁ!!」
潮の悲鳴、それと同時に川内と綾波が機関の出力を最大限にまであげ、潮と加賀の元へと向かう、
「潮ちゃんと加賀さんを狙うなんて卑怯です!!!」
「このぉおおっ!!」
高角砲を持ち上げ艦載機を撃ち落とす、水柱が落ちるとそこには中破の潮の姿が、
「くっ...大和!!早く倒さねば加賀が轟沈するぞ!!!」
「わかっていますっ.....」
撃ち始めている長門に大和は口を紡ぐ、空を睨みつけ航行をはじめる、
「赤城さんっ頭上!」
瑞鶴が声をあげる、赤城は頭上をみあげすぐに転蛇をはじめた、次々に弾を回避していく、
「やるしかないわ、いっけええ!」
瑞鶴が天にむけ矢を放つ、紫電改二が飛び上がり、敵機を次々に撃ち落とす。
そして次に彗星一二甲、空母棲姫にむかってプロペラを回す
そして最後に流星改、おおきな魚雷を抱え飛び立つ、
「五航戦の意地を見せてあげるんだから!」
「瑞鶴...よぉし私達も負けてられないよ蒼龍!」
「そうね、やっちゃいましょ!」
二航戦二人も艦載機を撃ちあげる、その艦載機に続くかのように大和隊は空母棲姫とぶつかりあう、しかし空母棲姫から放たれた艦載機は瑞鶴や飛龍達が放った艦載機を拒むように飛行し、まっすぐ加賀、潮の元へと飛んでいく、この時に赤城は疑問を感じ回避をやめる。
(なぜ二人を狙うの....艦載機を振り切ってまで)
幼い赤城にはまだ何のことかさっぱりわからなかった、考え込む赤城の脳裏にかすかに何かが横切った、
「....っ今のは?」
何か思い出しそうなのにその先からは頭痛しか起こらなかった、ふるふると首をふり艦載機を放つ、
空母棲姫は主砲で大和隊の接近を拒む、周りには幾つもの浮遊要塞、空母棲姫を庇うように大和達が放った弾薬を防ぎ爆破する、しかし数は減らない。
「浮遊要塞が厄介デスネ!!」
「これじゃあ本体にダメージを与える前に弾や燃料がなくなるわ!!」
金剛と陸奥が煤で汚れた頬を拭いキッと空母棲姫を睨む、大和は真剣な眼差しで空母棲姫をみる、
「アエタワ....」
「喋っただと?!」
長門が驚く、他の艦娘達の間にも一瞬時が止まったかのように動きを止める、
「アエタ....ヤット...」
「何を言っているのですか、あなたはいったい...何者?」
大和が冷静かつ鋭い声で尋ねる、しかし主砲は空母棲姫から逸らさない。
「っ....やっぱこの深海棲艦...赤城さんだ」
「飛龍、あんた何を言って...!」
みるみるうちに飛龍の顔は青ざめる、それに気づいた蒼龍、同時にぴたりとうごきを止め、わなわなと手を震わせながら空母棲姫を指差す
「赤城さん...どうしてっ...なんで...」
「おい!!飛龍!蒼龍!こいつは赤城ではない!!敵だ!深海棲艦だ!!」
武蔵が声をかけるが二人に返事はない、まるで何かに憑かれたように視線を空母棲姫から離さない。
「こいつ、まさか幻覚を?!」
口を開く長門に声が聞こえる
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