SD long【完】
□F やっぱり特別な人…
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「里緒奈ー!里緒奈ー!!」
お母さんの声で目が覚めた。
『あっ…、昨日はこのまま寝ちゃったんだ。』
携帯を握り締めたまま、ベッドの上で寝ていた。
まだ眠たいけど、とりあえず体を起こす。
入るわよ!と言って、母が部屋に入ってきた。
「里緒奈!洋平くん達が来てるわよ!って、あんた昨日そのまま寝たの?!お風呂ぐらい入ってらっしゃい!!」
朝から母に怒られた…。
『ん?洋平たちが来てんの?』
なんでだ?と思いながら、とりあえず着替えようとした…。
「「「「里緒奈ー!入るぞー!笑」」」」
ガチャッと勝手に扉が開く。
『バカ!!勝手に入るなー!!』
気にせずズカズカとバカ達が入ってきた。
高宮「おっ!着替えるのか?笑」
大楠・忠「どうぞどうぞ!お構いなくー!笑」
バカ3人がニヤニヤしている。
花道は頬を少し赤く染め、
ぬ!生着替え…。と言っている。
『バカか!ここで着替えるわけねーだろ!ったく、ここ女の部屋だぞ!少しは気ぃ遣えよな!』
そう言って、あたしは 部屋を出ようとした。
扉の前に洋平が立っていることに気づく。
『あっ…。洋平…。』
洋 「よっ。おはよ!」
いつもと変わらず、ニッと笑う洋平。
洋平のその笑顔はなんだか心地良い。
(昨日寝ちゃってメール返さなかったけど、洋平怒ってないな。よかった!)
あたしも、おはよ!と返した。
『お風呂いってくるからテキトーにくつろいでて。』
洋平に伝えて、部屋を出た。
てか、あいつら何であたしんちに来たんだ…?これは…なんかある…。
お風呂から上がるとすぐ部屋に戻った。
あの5人が自分の部屋かのように、
雑誌を読んだり、お菓子を食べたり、
床で寝てたりと…超くつろいでいる。
『高宮!お菓子ボロボロ落とすなよ!掃除するの大変なんだからな!』
キャミソールに短パンの里緒奈は部屋に入り、ベッドの上に座る洋平の隣にドスンッと足を組んで座った。
高宮「いいじゃねーかよ。いつものことだろ 笑。ボリボリ…」
はぁ〜。とため息をついて、5人を見た。
『それで!今日は なんであたしんちに5人揃って来たんだよ。なんか理由があるんだろ?』
大楠 「おっ!さすが 里緒奈!自分から聞いてきたか!笑」
なんだよっと聞くと、
忠 「里緒奈、お前 昨日何してたんだ 笑?てか、誰と一緒にいた?笑」
忠・大楠・高宮はニヤニヤしながら、こっちを見てきた。
花道 「ぬ?お前ら、知ってんのか?」
洋平も はてなを浮かべる。
『むっ;…なんだよ。昨日言わないって、言っただろ。』
大楠 「じゃー、俺らが当ててやろうか?笑」
高宮 「俺ら昨日見ちゃったんだぜ!笑」
バカ3人がズンズン迫ってくる。
なんで よりによってこのバカ3人にバレるんだよ;本当っ運が悪い…;
忠 「おっ!もしかして、付き合ってんのか?笑」
花道 「なぬッ!里緒奈に彼氏ができたのか?!」
ガバッと花道は立ち上がって聞いてきた。
『付き合ってもねーし、彼氏もいねーよ!てか、なんなんだよ;』
なんとなく、洋平を見る事ができない…;
洋 「……。里緒奈、昨日 誰といたんだよ。」
ほらー!見ろー!なんか不機嫌になってきたじゃねーかー!!
バカ3人、どうしてくれんだよー;
『…いや、昨日は…そのぉ…クラスの奴とぉ…。』
言いにくそうにボソボソ言った。
洋 「お前、まさか須藤と一緒にいたのか?!」
ゲッ!!やっぱりバレたー;
あたしは 正直にコックリ頷いた。
洋平は はぁ〜とため息をついて
洋 「気をつけろって言ってるだろ。他の男は俺らと同じように考えない方がいいって。」
はい…。あたしは 俯いて返事をした。
チラッとバカ3人を見ると、
こっちを見て あのニヤニヤ顏で見てくる。
くそっ!あのバカ3人め、あたしが洋平に怒られるのを見て楽しんでるな…。
バカ3人を キッと睨むと、3人揃って目を逸らした。
洋 「で、昨日はなんで連絡が遅くなったんだ。なんかあったんだろ?」
ぐっ…。それも聞いちゃうのかよ…。
考える時間なんてなかったから
何も考えてねーし、なんか言えない…。
『いや、別に何もなかったけど…?』
洋平と目を合わせず、言った。
洋 「ふ〜ん。そっか、わかったよ。」
と言って、洋平は立ち上がった。
花道 「ん?洋平どこ行くんだよ。」
洋平は扉の方へ歩いていく。
洋 「飲み物買いに行ってくるわ。」
そう言って、里緒奈の家を出た。
花道 「なんか洋平の奴、怒ってなかったか…?」
『お前ら3人のせいだからなっ。』
バカ3人を睨んで怒った。
大楠 「怒られる理由を作った里緒奈が悪い!ほらっ!洋平行っちゃったぞ!一緒に飲み物買いに行って来い!笑」
なんか面白がっているバカ3人…。
とりあえず家を出て洋平を探しに行った。