SD long【完】

□H ピカピカの高校1年生
1ページ/4ページ



ー4月 湘北高校ー



1年7組

洋平と花道は同じクラス。


あたしは… 1年10組。



あぁ〜。また離れた。



あたしは席に着くと隣の体の大きい奴に
ビックリした。



(おぉ;この寝てる奴デカいなぁ…。花道と同じぐらいあるんじゃねーか?)


そう思って見ていると、
その男がむくっと顔を上げて
こっちを見てきた。


『あっ…。わりぃ、なんとなく見てただけだから…気にすんな。』


寝てた男は目をパチパチして、
またぐーぐー寝始めた。



(朝からよく寝る奴だな…。)



そこへ同じクラスの女の子がやって来て、
その寝てる男を叩き起こした。




「ちょっと!楓!朝から何寝てんのよ!これッあんたのお母さんから預かってるわよ!」


そう言って、弁当箱を差し出す女の子。
またむくっと起きた男はボーッとしている。


それを見ていたあたしに気づいた同じクラスの女の子が、


「あっ!はじめまして!私、美友理っていいます!同じクラスだね!宜しくね!」



『えっ?!あ、あぁ…、あたしは 里緒奈です…。宜しく…。』


女の子に話しかけられるなんて、ほとんどないから驚いた…。


その子は あたしより背が少し高くて
顔が整った美人な子だった。



「この寝てる男は、流川 楓!私と幼馴染なの!」


美友理はニコッと笑顔で話してくれた。



『そ、そーなんだ…。じゃぁ…、あたし行くから…。』


あたしはサッと席を立ち、教室を出た。



あたしと仲良くしたら…
きっと あの子もイジメられる…。



そう思うと女友達なんて作れなかった。




教室を出て 洋平と花道がいる7組へ向
かうと、あとトリオも来ていた。



大楠 「よう!洋平、花道の様子はどうだー?」


洋 「全然ダメだ。まだ自分の殻に閉じこもってる。」


花道の周りはどんよりと暗い…
そんな中、大楠が
バスケットがなんだーと
バスケットという言葉を出した瞬間…

ゴスッ!!

大楠は倒された。



洋 「ハハハ!今のアイツにはバスケットは禁句だよ!禁句!笑」


バスケットと言う言葉に敏感になっている花道は次々と被害者を出していく…。




「あのぉ…、バスケットはお好きですか?」


その言葉にも花道は反応して振り向くと、

どんぴしゃーーーーー!!!


花道のもろ好みの子が立っていた。

花道は一瞬で恋に落ちた様子…。笑



その子は 赤木晴子といい、
すごく可愛らしい子だった。


晴子は花道の近くにいるあたし達に気づくと、会釈した。


あたしはスッと洋平の後ろに隠れた。



洋 「ん?里緒奈、どーした?」


『いや…別に…。』



分かってるくせに…。
あたしが女の子が苦手だってこと…。



もちろん分かってる洋平は
後ろに隠れた里緒奈の手をギュッと
優しく握った。



言わなくても分かる洋平の行動は
すごく嬉しくて……安心する。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ