SD long【完】

□D ライバルからの挑戦状
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ー体育館裏ー




「里緒奈〜、怒ってるぅ?;」




『当たり前だろ!…隆也って、結構 強引だな!』



あたしは ムッとして 言った。




「ごめん、ごめん。でも、こうでもしないと 里緒奈と2人きりになれないからさ;」



あたしは ムッとした表情を変えない。




隆也は 様子を気にしながら


自分の話を話し始めた。



「夏に大会があったんだ。準決勝まで進んだけど、相手が強くて 負けたんだ…。俺、すげぇ悔しくてさ…。」




あたしは 無言だが真剣に話を聞いた。




「だから高校では バスケが強いところに行って、今よりも上手い選手になりたいんだ。」





いつもニコニコしている隆也だが、

バスケの話になると

なんというか…男の顔つきになる。






「あっ!ごめん。こんな話をしても つまらないよね;」



『そんなことねーよ。夢があるっていいじゃん。あたしなんて 何にもねーよ!』




隆也は 驚いた顔をした。




「里緒奈、ありがとう!なんか改めて また頑張れるよ!」



あたしは、頑張れよっと 伝えた。






「俺さぁ… ずっとバスケ一筋でやってきたから、女の子と付き合ったことないんだ。彼女欲しいと思ってるんだけど、なんか…彼女のこと大事にできるか自信がなくてさ。」



『ふ〜ん。だから何人もの女の告白を断ってきたわけか!一体、何人泣かせてきたんだ?笑』



「おいおい;やめろよ;大会も終わったし、俺は これからだぞ;」



『はいはい!笑』



あたしは笑って


隆也の背中を叩いた。







「…里緒奈は。里緒奈は、彼氏いるのか?…水戸と付き合ってるの?」




『ん?洋平っ?』



隆也は コックリ頷いた。





『何言ってんだ?付き合ってないよ。』



隆也は ホッとした様子で


そっか と、あたしに笑いかけた。






「…じゃぁ、俺と…」




何か言おうとした途中で


チャイムが鳴った。




『おっ。戻らねーとな。』


そう言って あたしは立ち上がった。




『ほら。先に隆也が教室に戻れよ。あたしは 後で行く。』



シッシッと 手首を振った。





「えっ?同じクラスだから一緒に戻ろうよ!」



『何言ってんだよ。一緒にいたら、お前のファンに誤解されるだろ。そーゆーの面倒なんだよ。ほらっ!早く行けって。』



あたしは 隆也が


先に教室に戻るよう伝えた。









『さぁーて。そろそろ戻るかな…。』



あたしも 歩き始めた。
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