SD long【完】
□E 伝えたい気持ち…
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15分程走ると、さっきの公園より広くて大きな公園に着いた。
『ん?また公園か?ここ、広いな!』
「ここの公園 俺んちから近くて、バスケットゴールもあるから、よく練習してるんだ。」
へぇ〜。と言って、隆也に付いて行く。
「里緒奈、…バスケやってもいいか?;」
『ハハハ!本当ッバスケが好きなんだな!どうぞ。あたしは ここで見てるよ。』
里緒奈は ベンチに腰掛けた。
隆也は、ありがとう と言って
ドリブルをしてゴールにシュートした。
次々にシュートを入れていく。
うわっ!すっげー上手いじゃん!!
バスケがよくわからない里緒奈でも、
隆也が バスケが上手いことぐらい分かった。
いつもニコニコしている隆也だが、バスケになるとかなり真剣な顔をしてバスケに打ち込む。
なんだか、すごく楽しそう。
あたしは、ずっと隆也のバスケを見ていた。
すると、あっという間に時間が過ぎて 暗くなってきた。
はっ!と、携帯に目をやると
洋平からメールも着信もあった。
【洋平: 無事、家に着いたか?】
帰ったら連絡しろよって言ってたな。
メール入れておくかな。
【里緒奈: 遅くなってごめん!メールも電話も気づかなかった;今から帰るよ!いつも心配してくれて、ありがとう!】
いつものようにメールを送った。
「里緒奈ー!ごめん!夢中になっちゃって…って!もうこんな時間か!!」
ごめんと、謝る 隆也。
『ハハハ!全然 大丈夫だって!気にすんな!笑』
あたしは笑って立ち上がった。
「帰ろっか!送って行くよ!」
いいよ。一人で帰れると 言ったが、
さすがに危ないと言われ、送ってもらうことにした。
二人乗りをしながら、話して帰る。
「里緒奈、今日は俺に付き合ってくれて ありがとな!すごく楽しかった!」
顔は見えないけど、隆也は嬉しそうに話す。
『いやッあたしの方こそ、有名なアイスの店に連れてってくれて ありがとう!それも奢ってくれたし!』
里緒奈は ちゃんとお礼も言える…
みんなが思ってるほど悪い子じゃない。
隆也は そう思った。
「今日 里緒奈にバスケを見てもらったのは、俺のことをもっと知ってもらいたかったからなんだ。」
ん? と、里緒奈は後ろから隆也を覗いた。
「俺は…もっと里緒奈のことを知りたい。里緒奈と一緒にいると楽しくて、笑顔になれる。」
里緒奈は 隆也の言葉に驚いた。
なんて返事をしようか考えてた…。
何も浮かばない…。
時間だけが過ぎ、
里緒奈のアパートに着いてしまった。