SD long【完】

□F やっぱり特別な人…
2ページ/5ページ



里緒奈は自分の部屋を出て行った。




花道 「…お前ら、昨日 本当に里緒奈を見たのか?」



バカ3人 「いや、見てねー!笑」



花道 「はぁ?!んじゃ、なんで里緒奈が男といるって知ってんだよ!」



大楠 「俺らも聞いたんだよ。昨日里緒奈と須藤が二人乗りして帰ったって。」



高宮 「その後は知らねーけどな。」



忠 「相手が須藤って聞いて、やっぱり洋平怒ってたな。」



大楠 「あぁ。須藤の奴、里緒奈のこと本気で狙ってるらしいからな。」



花道 「なぬっ?!そぉなのか?!」



高宮 「まぁ、里緒奈が須藤を選ぶとは思えねーけど。 でも、洋平からすると心配だよな。」



忠 「あぁ、早く洋平たちくっついちゃえばいいのによー。」



花道 「ふむ。相手が里緒奈だからな…。時間がかかりそうだ。」





4人でそんな話をしていた。








洋平を探しに出た里緒奈は、
近くの自販機に行ってみた。





『あっ。やっぱりここにいた…。』





洋平に近づくと、洋平は里緒奈に気づいた。





洋 「っ!!お前、その格好で出てきたのか?!」


キャミソールに短パンの露出度が高い格好にビックリした。





『だって、洋平が怒って出て行くから…。急いで来たんだよ。』



洋平は フッと笑って、自分が着ていたシャツを脱ぎ、里緒奈の肩にかけた。



洋 「怒ってねーよ。本当に飲み物買いに来たんだぜ。外だからあんまり肌出すなよ。」



洋平は優しく里緒奈に言った。





『えぇッ、さっき怒ってたぞ。』



洋 「ハハハ!ちぃーとなっ!笑」



そう言うと洋平は左手を差し出した。



洋 「ほら。戻るぞ。」




あたしよりも大きい 洋平の手…
あたしは 迷わず洋平の手を握った。



あたしの家までそんなに距離はないが、
ゆっくり二人で歩く。




横を少し見上げれば洋平の顔がある。
チラッと見ると洋平も気付いた。



なんだよ。と少し見下ろされて笑う洋平の顔も、なんか好き…。


べつにぃー。と前を向くと洋平の温かい手が ぎゅっとあたしの手を握ってくれる。





『洋平ー。昨日帰ってから連絡しようと思ったんだけど、携帯持ったまま寝ちゃったんだ…。ごめん。』



洋 「だから、怒ってないって。須藤と一緒にいたのは、ちょっと怒れるけどな。笑」



あぁ…ごめん。と謝る里緒奈。




洋 「…里緒奈、昨日本当に何もなかったのか?」


やっぱり気になるのか、もう一度 洋平は聞いてみた。




んっ;と、明らかに何かあったような顔をする里緒奈。




どぉしたんだ?ともう一度聞くと、
里緒奈は口を開いた。






『昨日はたしかに隆也と一緒にいたよ。普通に遊んで帰ったんだ。…その帰りに…そのぉ……好きって…言われた……。そ、それだけだよ;』





まぢかよ…;こんな早く告白するなんて思わなかったぜ…;

洋平は頭をかきながら、そう思った。




洋 「で、お前は何て返事したんだ?」



ん?返事?!と驚いた顔をする里緒奈。





『いやぁ…、いきなりそんなこと言われたからビックリして…何も言えなかったです;』



洋 「ふ〜ん。じゃぁ、里緒奈はアイツのこと好きなのか?」



洋平の質問にビックリした。
そんなこと聞かれたことない…。





『いやぁ…、隆也は悪い奴じゃないと思うけど……そのぉ…好きとかそーゆーふうに思ったことはない。』




その言葉に安心した洋平は

ふ〜ん。そっか!と、笑って言った。





すると、いきなり洋平の足が止まった。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ