SD long【完】
□F やっぱり特別な人…
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『ん?洋平、どぉした??』
洋平は、くるっと振り返って
洋 「じゃぁ、俺はどーなんだ?」
真剣な顔で言ってきた。
えっ?今…なんて?
俺はどーなんだって…
好きかってこと…??
洋平は ぎゅっと手を握ったまま、
じっと あたしを見ている…。
また何も言えなくなった あたしに
洋 「俺は 好きとかそーゆーふうに思ったことねーのか?」
『よ、洋平は…そのぉ……。』
洋平に見つめられて、なんかドキッとした…。
「よーへー!!里緒奈ー!!」
聞き慣れた声がした。
あたしの部屋にいた4人が走って、
こっちへ向かってくる。
洋 「どーしたんだ?あいつら。」
どうやら 4人は洋平と里緒奈の戻りが遅いから、さらに喧嘩が酷くなったのではと思い、心配して来たらしい。
大楠 「お前ら2人、遅いぞ!!」
高宮 「なぁ!今からボーリングに行かねーか?笑」
花道 「ガッツリ楽しもうぜー!!」
洋 「お前ら…。またかよ…。」
また邪魔されて、苦笑いする洋平。
4人は気にせず、2人の腕を引っ張って
ボーリング場へ向かおうとする。
『待った!待った!あたし、支度してないから行けないぞー!!』
先に4人で行ってもらうことにした。
洋平はあたしの支度に付き合ってくれるみたいで、部屋で待っててくれた。
化粧を早く完成させ、着替えに部屋を出た。
洋 (里緒奈には、まだ好きってゆー気持ちは分からないのか…?)
洋平は 里緒奈の部屋に飾ってある写真を見ていた。
桜木軍団の6人で写ってる写真や、
俺との変顔ツーショットも…。笑
まあ…今と変わらず里緒奈が俺の隣にいるなら、まだこのままでもいいのかな…。
洋平は 里緒奈との写真を見て
フッと笑った。
しかし、この変顔やべぇな…。笑
そう思っていると、
『洋平ー!ごめん!待った?』
里緒奈が部屋に戻って来た。
『ん?洋平、なに写真の前に立ってるんだ?』
洋 「いや、この写真いつ見てもヒドイなーと思ってな!笑」
指をさして笑う洋平。
『でしょ?この奇跡の半目ツーショット、お気に入りなんだよ!笑』
里緒奈も笑って写真を見る。
洋 「里緒奈、完全に白目だもんな!笑」
『洋平の白目になりきれてない方が面白いよ!笑』
また二人で大笑いした。
いつまでも こんなふうに笑っていたい。
洋平は そう思うと、
スッと里緒奈を抱き寄せていた。
『っ!よ、ようへぇっ?!』
あたしは バンバンッと洋平の背中を叩いて、アタフタした。
洋 「んっ?嫌か??」
洋平の優しい声に ピタッと手が止まる。
『…嫌じゃないよ。嫌なんて思ったことない。』
きっと洋平だから…。
洋 「そっか。ならよかった。」
洋平はさっきよりもぎゅっと強く抱きしめた。
洋平はなんであたしに
こーゆーことしてくれるんだろ…。
心配だからか…?
他の女にもするのかな…。
でも洋平はいつもあたしの隣にいてくれる。
ワガママかもしれないけど、
やっぱり近くにいて欲しい…。
そう思うと里緒奈も自然と
ぎゅっと返した。
それに気づいた洋平は
里緒奈の頭を優しく撫でた。
そんな時間が少し過ぎ、自然と2人は離れた。
キスしたいところだが、まだ我慢するか…。
洋平は理性を保ち、
洋 「そろそろ、行くか。あいつら、うるさそうだからな!」
里緒奈に声をかけた。
里緒奈は そうだね!と返事をし、
二人で4人が待つボーリング場へ向かった。