SD long【完】

□F やっぱり特別な人…
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忠 「おぅ!やっときたぞ、あの2人!」



洋 「わりぃ。遅かったか?笑」



洋平と里緒奈は 手を振って
4人のところへ来た。

4人は先に何回かゲームをやっていたが、
6人集まったところでまたゲームを始めた。



ゲーム中、花道のバカちからで
隣のレーンのピンを倒すというハプニングに
皆、大笑い。
里緒奈・高宮・忠が花道に駆け寄ってバシバシ叩きながら笑っている。



そんな姿を見て、洋平と大楠も大笑いし、なんとなく2人で話し始めた。





大楠 「どぉだ?里緒奈と進展はあったか?」


洋 「あ?ん〜まあ…あるような、ないような?笑」


大楠 「なんだよ、それ。もうキスぐらいしてるのかと思ったぜ。笑」


洋 「ハハハ!キスはしたぞ!笑」


まぢかよ!!と驚く大楠。


洋 「あぁ。残念ながら本人は覚えてねーみたいだけどな。笑」


大楠 「どーゆーことだよ;でも、キスしたぐらいなら、さっさと付き合えよなぁ。」


大楠は ちょっと羨ましいみたい。




洋 「まぁ、急いでもしょーがねーからな。里緒奈のペースに合わせるつもりだぜ。里緒奈は必ず俺の隣に来る。それが分かってるから、今はこのままでもいいかも…。」


大楠は ふ〜ん。と言いながら、
まだ爆笑している里緒奈達を見た。




すると 里緒奈は 大笑いしながら、
洋平と大楠のところに戻ってきて
スッと 洋平の隣のイスに腰掛けた。



洋 (ほら、必ず俺の隣に座るだろ?笑)
と、大楠に目をやると

大楠 (本当だなっ!)
ニッと笑って立ち上がった。


大楠は花道達のところへ行き、
迷惑をかけた隣のレーンの女の子達に
謝るついでに ナンパしに行った。





『花道のあのバカちからは、中学生じゃないよな!笑』


洋 「あぁ、ありゃー成人した大人だぜ。笑」


また2人で大笑いした。






あっ!と何か思い出した里緒奈は
カバンから何かを取り出した。





『ジャジャーーーン!!見て見て!』


里緒奈が取り出したのは、
優しい目をしたリーゼントの白いオス犬のキーホルダーだった。



『これ!洋平っぽくない?笑』

1人で買い物に行った時に見つけたらしい。

だから あげる。と里緒奈は洋平に
リーゼントの犬を渡した。




洋 「ハハハ!サンキュー!」

洋平は里緒奈からキーホルダーを受け取った。




『これも見て!ジャーーン!!』

次は金髪の化粧をした白いメス犬のキーホルダーを出した。


あたしっぽいでしょ?と聞く里緒奈。


たしかに似てる…。笑
どこでこんなの売ってたんだよ。笑

洋平はそう思いながら、
金髪のメス犬のキーホルダーを指さした。



洋 「俺、こっちがいい。笑」



『なんで?これ、あたしに似てる犬だよ?』



洋 「だからだよ!リーゼントの犬が俺なら、これは里緒奈が持ってろよ。笑」



そう言って、交換した。




そっか…。あたしは洋平犬を持ってて、
洋平は里緒奈犬を持ってるわけね。
納得してニコニコ笑った。





洋 「里緒奈!ありがとな!大事にするよ!」
洋平はそう言って家の鍵に、早速付けてくれた。

それを見てあたしもすぐ家の鍵に付けた。




『なんか、お守りみたい!笑』


洋 「ハハハ!そうだな!もしかして、これ 俺だけにくれるのか?」


うん、そうだよ。と
当たり前のような顔をして言う里緒奈。




洋 「ふ〜ん。俺って特別か?笑」




ニカッと笑う洋平の顔を見て、



そうかも…。洋平は……
あたしにとって特別なのかも…。
今まで当たり前のように隣にいて、
当たり前のように洋平を頼ってきた…。




『うん!洋平は 特別だ!笑』


やっと、気づき始めたのかも…。
洋平は 友達以上だって…。






『ねぇ…、洋平は?』


短い言葉で聞いてみた…。


洋平はそれだけの言葉で分かったようで、


洋 「すんげー特別だぜ、里緒奈は!」





あたしは その言葉に安心した。

特別だから いつも心配してくれる。
特別だから 手を繋いでくれる。
特別だから ハグしてくれる。
特別だから……





あの時、キスしてくれたんだね。





本当は覚えてるよ…。あの時のキス…。







その後、花道達が戻ってきて


いつものように遊び、


いつものようにご飯を食べて帰った。




まあ、この4人もあたしにとっては

特別な友達だっ。





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