SD long【完】
□I あなたという存在…
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里緒奈は ふと顔を上げると、
何かに気づいた。
『あれ?洋平…、身長伸びたか?』
洋 「ん?あぁ、少し伸びたかもな!」
『うん、伸びた!なんか…洋平の顔が高くなったから見上げにくい…。』
洋 「ハハハ!里緒奈が縮んだんじゃねーの?笑」
『はぁ?!んだと?!もうッいい!』
プイッと横を向いて怒った。
洋 「ハハハ!冗談だよ!俺は 里緒奈の身長が、ちょうどいいぜ!」
洋平は またぎゅっと抱きしめてくれた。
洋平がこーやって抱きしめてくれるのも…好き。
いつもあたしを気遣ってくれるのも…好き。
いつも隣にいて守ってくれるのも…好き。
洋平という存在が
あたしを笑顔にさせてくれる
居心地いい場所。
やっぱり、あたしは……
洋平が 大好きなんだ……
次の日の朝、洋平はいつものように
あたしを迎えに来てくれて
あたしのクラスまで送ってくれた。
「里緒奈!おはよー!」
教室に着くと美友理が駆け寄ってきた。
『美友理、おはよっ!』
美友理は里緒奈と洋平が一緒に登校してるから仲直りしたとわかり、一安心した。
『あっ!etc、なに朝から朝マック買って食べてんだよ!あたしにもハッシュポテト半分ちょーだい!』
里緒奈はetcのところへ行った。
「里緒奈と仲直りしたみたいで、良かったね!」
美友理は洋平に話しかけた。
洋 「あぁ、昨日ね。美友理ちゃんに迷惑かけちゃったね、ごめんな。」
と、洋平は眉毛を下げて言った。
「迷惑だなんて、そんなぁ!むしろあたしは嬉しかったの、里緒奈が私に相談してくれて…。」
洋 「そっか。これからも里緒奈を宜しくね。アイツ…女友達できたの初めてだから、嬉しいんだよ。俺ら以外に相談できる友達ができて。」
それなら良かったと、美友理は微笑む。
「水戸くん、頑張ってね!」
その言葉に洋平は目を大きくして きょとんとした。
「里緒奈の事、好きなんでしょう?私はてっきりもう付き合ってると思ったけど…笑。里緒奈、3年生からも人気あるみたいだから、取られないようにね!笑」
洋 「ハハハ!バレてた?笑 俺は頑張ってるんだけど、アイツが気づかないんだよ。笑 ありがと、頑張るね!笑」
そんな話をしていると里緒奈がハッシュポテト1つを食べながら戻ってきた。
『ん?洋平と美友理、なに話してたんだ?』
「なんでもないよ!ねぇ、里緒奈 行こう!」
洋平に手を振って
美友理は里緒奈の手を引き、
教室へ入って行った。
里緒奈、親友ができて 良かったな。
あの子が同じクラスなら、
これからも楽しくなりそうだ。
洋平はそう思いながら、
自分のクラスへ歩いて行った。
→あとがき→