SD long【完】
□@G 誕生日
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ドスッ
洋 「どわっ!いってぇー!!…おい、里緒奈。…どーゆーつもりだ?苦笑」
『べっつにぃーーー。』
いつもの可愛い喧嘩が始まった。
くるりと洋平は向きを変えて
里緒奈の方に向かって歩いてきた。
里緒奈の前に来ると目線を合わせて屈み、
両手で里緒奈の顔を覆った。
洋 「なんか言いたいことがあるんだろ?苦笑」
『………。…土曜日っ。』
洋 「はっ?」
『だからぁ、今週の土曜日っ!!あっ!やっぱり忘れてるっ!!洋平ッまぢ最低だっ!!』
里緒奈は怒り、プイッとそっぽを向いた。
洋 「ハハハ!忘れるわけねーだろ!里緒奈の誕生日!」
洋平は里緒奈の顔を覗き込んで言った。
『…じゃあ、なんで何も言わねーの?
毎年どーするか聞いてくれてたじゃん…。もしかして…バイト入れちゃった?』
少しションボリしながら聞いた。
洋 「うっ;そ、そーなんだよ;バイト休めなくてさぁ…。」
その言葉に里緒奈は結構ショックだった。
バイトかぁ…。
しょーがないけど、
彼女の誕生日ぐらい
一緒にいてくれてもいいだろ…。
『…わかったよ。今年は花道たちといる。』
洋 「お、おいッ!里緒奈!夜は自分んちに居ろよッ;」
後ろから洋平の声が聞こえてたけど、
無視してスタスタと洋平を置いて
里緒奈は教室へ戻って行った。
洋 「ったく…。俺の気も知らねーで;苦笑」
洋平は頭を掻きながら
里緒奈の後ろ姿を見ていた。