地獄の天使
□4話
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牡丹side
今日は、私の第二補佐官就任を獄卒の皆さんに紹介する日です。
…私なんかが閻魔さまの補佐官だなんて…。今更ですが、まだ不安です…。皆さんに受け入れて頂けるのでしょうか…。
獄卒の方たちを集めている広場に向かう途中、私はずっとこのことを考えていました。
すると、鬼灯さまが声を掛けてくださいました。
「どうしましたか…?そんな不安そうな顔をして…。」
えっ…。顔に出てたんですね…。この癖、いい加減直さないと…。
『はぃ…。ポッと出の私が、受け入れられないのではないかと…。』
そう言ったら、私の少し前を歩いていた鬼灯さまがいきなり止まって、ぶつかってしまいました。
『あっ…!ごめんなさい!――!?』
すぐに私が謝ると、何か頭上に違和感がありました。
……?あっ…頭を撫でられてる?
そう気づくのに数秒かかりました。
「…大丈夫ですよ。貴女に批判する人はいません。もし、そんな奴がいたら…私がミンチにしますから。安心してください。」
『――……!!!?』
…わっ私、今絶対顔真っ赤ですっ!!
鬼灯さまにそんなこと言われたら…。誰でも嬉しいですよ…。ミンチはやめてあげてほしいですけどね…。
「では、行きましょうか。」
鬼灯さまはそのまま、顔が真っ赤な私を置いて、先に行ってしまわれました。
――結構あとに、このことを茄子たちに話したら、「ありえない!でも…。」って言われました…。信じてくれませんでした…。
しかも、「でも…。」の続きが気になりますっ!何なんでしょうか…。皆して…。
『まっ…待ってください!』
そうして、鬼灯さまの後を追った。