BLEACH短編


□その男、非番
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「さてと、松本さんに話聞くか。」

涼が帰った後に片付けをし、早速調査に入ろうとしていた
まずは十番隊舎に…

「あーら弓親じゃなーい!どお?一緒に呑まなーい?」

行くまでもなく松本副隊長に遭遇

「松本さん。仕事しないでないやってんのさ?」

半ば呆れながら問う
彼女は非番ではないはずだからだ

「んもー、そんなこと言ってるから、 涼を取られちゃうんじゃないのー。 」

「なっ!何言ってんの!僕とあいつはただの友人だって言ってるじゃん!」

涼には失礼だが、この美しすぎる罪深き僕には、あいつを女性だと認識することはあまりにも難しい…。
あいつはあいつであって、本当に良い友人としか思っていない。
何度も言うがこれは本当だ。

「でー?呑むのー?呑まないのー?」

僕の脳内での葛藤は松本副隊長によって遮られ、同時に忘れかけていた目的も思い出した

「いや、呑みはしないけど聞きたいことがあってね。」

「あらー?じゃあこっち来なさいよ!お酌しなさい!」

「はぁ。全く…。」

十分に出来上がってる松本さんの向かいの席に腰掛け、とっくりをもつ

「それでー?聞きたいことって何よ?」

僕の注いだ酒を飲み干しながら言う

「単刀直入に聞くよ。
一週間前、吉良副隊長になんかいらないこと吹き込んだでしょ?」

「んー?一週間前?」

「 涼がさっき僕のところに来て、『イヅルがキスしてくれない!』って来たんだよ。 いつからそうなのか聞いたら一週間前に松本さんと会ってからだって言ってたから、あんたが何か言ったんじゃないかと思ってね。」

先程起こったことを松本さんに伝えると、予想外な言葉が僕の耳に入ってきた

「それ、あたしじゃないわよ?」

「…んっ!?どういうことだい!?
それじゃあ僕がここに来た意味ないんじゃ…」

「人の話を最後まで聞きなさーい」

動揺を隠せない僕に松本さんは続ける

「確かに私は何も言ってないわ。でも、一週間前なら修平もそこにいたわ。たぶんあいつだと思うわよ?」

「檜佐木副隊長が?」

確かに、吉良副隊長と檜佐木副隊長は仲が良い。もしかしたら檜佐木副隊長が瀞霊廷通信を届けに来たってことか?

「で、檜佐木副隊長は吉良副隊長に何て言ったの?」

「知らないわよぉ。そんときあたしは隊長に捕まってたんだからー。」

…全くこの人は。

「しょうがない、じゃあ檜佐木副隊長探してくるよ。邪魔したね。」

「えー、もう行っちゃうの?弓親ー。
もう少し付き合いなさいよー!」

「僕は今日中に解決させたいの!」

そう言ってその場を離れようとしたとき

「お?乱菊さん、またサボりっすか?日番谷隊長に怒られますよ?」

「あら修平じゃなーい!ナイスタイミング!良かったわね弓親、探す手間省けたじゃなーい!てことで弓親、修平、付き合いなさい。」

偶然、檜佐木副隊長が通りかかった
それを捕まえてまだ呑もうとする松本さんに呆れつつ、もう一度座り直す

「檜佐木副隊長、ちょうど良かった。少し聞きたいことがあるんですが。」

「おお、綾瀬川。俺にか?」

「とりあえず座んなさいよ修平!
すみませーん、焼酎くださーい!」

「乱菊さん、あんま飲みすぎないようにしてくださいよ?
…で、どうした?」

松本さんは檜佐木副隊長を座らせて酒を追加すると、今度はひとりで呑みだしたので放っておくことにした
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