Shine
□第1章
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サトシと共にマサラタウンに帰って来たきらり はまず家に戻っていた。
だがしかし、家には姉、母や父どころか、ガーディーの姿さえ見えなかった
出掛けているのかと思い、きらり は先にオーキド研究所に向かうことにした
オーキド研究所につくとそこにはサトシの姿が
話を聞くところによるとサトシの母、バリヤードも家にはいなかったという。
おかしいな、と思いながら研究所の中を探し歩いていると
突然
パァンという何かが弾けるような音とともに
細く着られた色紙と、火薬の匂いがきらり たちの鼻をかすめた
そこにいたのはクラッカーを持ったケンジと、バリヤード、そして扉の奥から自分の母や父、サトシの母、オーキド博士、そして幼なじみのシゲルが出てきた
「お帰り、サトシ!きらり!」
「お帰りなさい」
「ようこそオーキド研究所へ」
「け、ケンジくん・・・それに、ママたちも」
母たちからの意外な出迎えに喜んでいるうちにきらり は姉のくるり の姿が見えないことに気がついた
姉のことを聞こうとしたその声は、サトシの声にかきけされた
まあ、そう焦ることでもないか、と思いきらりはサトシとシゲルのバトルを見たあとに聞くことにしようと思った
***
バトルの結果だけを述べるとシゲルが勝った
あのサトシを倒すなんて、シンオウにはそんなに強いポケモンがいるのか
と、きらりは感銘を受けた
そして聞きたかった姉のことを聞くと
姉も同じことを考えたらしく
シゲルのエレキブルを見た後すぐさまシンオウについてシゲルを質問攻めにした後自分でも色々調べ、さっさと旅立ったらしい
旅立つ前に向こうのことを調べていくとは姉らしいと、きらりは話を聞いて思わず笑ってしまった。
サトシがシンオウに行くと聞き、
きらりはどうするか悩んだ
いつもならすぐさま姉を追って行くところだが今回は違った
「いつまでも私を追いかけているようではダメ。ちゃんと自分の考えで行動しなきゃ」という姉の言葉がささっていたからだ
その夜、悩んでいるきらりの部屋に母親が入ってきた
「明日の服と荷物、準備しておいたわよ
くるりのリュックもボロボロだったし、ちゃんと2つ用意しておいおいたのよ」
「明日って・・・」
「あなたはいつもみたいにお姉ちゃんを追いかけないの?」
「それは、その」
「・・・何か悩んでるなら、話してみなさい」
珍しく口ごもるきらりの様子を不審に思ったらしい母に
姉に言われたことを話して、自分の今の気持ちも話した
「そう、それはあの子の言う通りね
でも、あなたはどうしてシンオウに行きたいって思ったの、お姉ちゃんを追いかけたいからなの?
・・・違うなら、もし一つでも別の理由があるなら
それは、あなたの考えで動いてる事になると私は思うな」
「ママ・・・」
「荷物、ここにおいて置くから
ぎりぎりまで、考えてみなさい。どうすれば自分が後悔しないか……ちゃんと選んで」