Shine
□第3章
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森の中でランチの準備をしていたサトシたちが
再び出会ったのはシンジ
「シンジ俺とポケモンバトルしろ」
「お前には用はない、俺が用があるのはそいつだ、今度こそ俺とバトルしろ」
シンジが指さしたのはくるり
前回バトルできなかったくるりと今回こそバトルをしたいらしい
「いいよ、でもサトシくんとのバトルが先
先にバトルを申し込んだサトシくんの相手をした後で、ね」
サトシの気持ちを考えたくるりは自分の前にサトシと戦うことを要求した
シンジは少々嫌そうな顔をして
しぶしぶくるりの要求に応じた
「二人共頑張ってね」
「おう!!」
にこにこと応援するくるりの声ににサトシも気合を入れガッツポーズで返事する
さあ、バトル開始だ
シンジは以前エイパムに負けたヒコザルを出した、エイパムとのバトルの結果が気に入らなかったらしい
それに対しサトシが出したのはナエトル
相性は悪いが、サトシはナエトルの事を悪く言ったシンジに対して
ナエトルの力を証明しようという考えらしい
だが、相性が悪い上に、ナエトルはサトシの指示を無視して技をよけずに受け続ける
このままでは負けてしまう!!
ナエトルが反撃に入ろうとしたとき
突然ナエトルが消えた
いや、正確にいうと突然現れたロケット団の網にかかり、さらわれてしまったのだ
「アイツらまた・・・!」
「ひのこ」
くるりがポケモンを出す前にロケット団に攻撃を仕掛けたのは意外にもシンジだった
バトルの途中に邪魔が入ったことに、腹を立てているようだ
一方ロケット団も名乗りの途中で邪魔されたことに怒っていた……が、ピカチュウと間違えてナエトルを捕獲した事に気付き仲間割れを始めた
その様子を見ていたシンジに「本当に使えない連中だな」と馬鹿にされ
さらに憤慨し言い返し始めた
「オレ達はなぁ、ロケット団の中でも凄く強くて怖くてズル賢くて」
「嘘つけー」
いつも「やなかんじー」って飛ばされてるくせにときらりがヤジを飛ばすと、それが刺さったのか
その後ロケット団は自分で言ったことに対して傷ついたらしく泣きながら自虐し始めた
ヤケになったロケット団がポケモンを繰り出してくる
それを見たくるりもポケモンを出し応戦する
「君とは初バトルになるね、コリンク!いくよ!」
モンスターボールから元気よく飛び出してきたのはコリンク
くるりが最近捕まえたばかりのポケモンだ
相手のマスキッパのタネマシンガンをヒコザルの火の粉が打ち消す
その隙にナエトルははっぱカッターで縄を破り脱出する
「よし、今よ、気球に向かってスパーク」
ナエトルが無事脱出したことを確認したくるりは
コリンクに攻撃を指示する
それと同時にピカチュウも10万ボルトを繰り出す
いつものように電撃をくらった気球はこれまたいつものように爆発し
いつも通りロケット団も「やなかんじー」と飛ばされた
ただいつもと違ったのが爆風の強さ
その勢いに調度風下にいたくるりたちは飛ばされてしまう
くるりは咄嗟にコリンクを抱きしめそのままきらりに向かって放り投げる
「きらり・・・!任せた!」
自分は下に落ちても、せめてコリンクだけは守ろうとして、その身を捨てコリンクを妹にあずけてくるりは崖から下へ落ちていった
「くるり!」
「サトシ!シンジ!」
三人を心配したタケシたちが声をあげ崖までと駆けつけた
幸い下には大きな湖が広がっており水がクッションとなり2人は助かった
シンジとヒコザルは岩や木を上手く使い陸地に着地した
「プハァッ、ウェッ!ゲホッゲホッ!!
う゛・・・水飲んだ・・・」
湖の水を飲んでしまったくるりは息苦しそうに陸地に上がる
「サトシーくるりー大丈夫かー」
「あぁ大丈夫だー」
「あんまり大丈夫じゃないような気もするけど、まあ生きてるし・・・多分大丈夫……ゲホッ」
「その森を抜けた所でおち会おうー」
「あぁ、わかったー」
「了解ー」
2人は、森の出口を探そうと
先に行ってしまったシンジの後を追って走って森の中へ入って行った