Shine
□第3章
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「おい、シンジ」
「ねぇ、待ってってば」
「何か用か」
しつこく後を着いてくる2人に鬱陶しそうに返事をするシンジ
に、2人はめげることなく話しかけ続ける
「お前もこの森を抜けるんだろ」
「どうせなら一緒に行こうよ」
「何のために」
「な、何のためって・・・」
「え、困ったときはお互い様だろ」
理由を問われ悩むくるりをよそにサトシはしれっと答える
それが答えになっているのかはわからないが、くるりもそうだ、それだ
と納得しているようだった
「俺は困っていない、お前の力も必要ない」
冷たくそう言い放ったシンジはくるりとサトシを置いて行ってしまう
途中1度だけ振り返り
「一つだけ忠告してやる、オドシシに気をつけろ、ここは、迷いの森だ」
と忠告してくれた
「迷いの森・・・なんだそれ」
「げっ・・・最悪じゃん・・・」
迷いの森の事を知らないサトシはポカンとしていた
くるりは知っていたらしく、ガッカリと肩を落とした
「それも知らずにこのエリアを旅していたのか・・・
使えないヤツめ」
シンジは呆れて2人のことを置いて去ってしまった
「あ、待ってよシンジくん」
ハッと何かを思いついたような顔でくるりはシンジの後を追って行くが
サトシは着いていけず置いてけぼりにされてしまった