サクラドロップ
□出会い
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ムツキはいつものように、高台にある公園の桜の木の下で寝そべって寝ていた。
そのころキャリーバッグを引きながら少女ミコトは街をおとづれ見渡しながら言った。
「ここがクラウン王国の中心都市クラウンシティ‼大きなビルがたくさんそびえてるのね。」
街の中心には王宮がある。とても大きく、そびえ立っていた。ミコトは楽しげに歩きながら住む場所を探していた。だが、何処を歩けど周りはビルばかりの摩天楼、あてもなくさ迷っていた。あてもなくさ迷っていると、ビルから出って中心部から大分離れた所に出ってしまい住宅街なのか様々な家や店がある。ミコトは疲れながら住む場所を探したが、知らぬ地で分からない。困りながらも当てもなくさ迷った。
その時、高台にある公園を見つけたミコトは休もうと公園へ行く。公園へ着くと1本の桜の木がある。時季はずれの桜に驚きながらも近づいてみると、そこには寝そべって寝ている少年がいた。そっと少年に近づいてみた。とても幸せそうに寝ている。首元にはヘッドホンをかけている。
「んーーー、ふぁぁぁ。」
少年が目を覚ました。ミコトの事を見る。少年はゆっくり起き上がる。
「誰?」
と少年が言ってきたので、ミコトは焦りながら言った。
「わっ私はミコト。あんたこそ誰よ。」
少年は頭をかきながら、面倒くさそうに言った。
「ムツキ。」
ミコトはある考えを思いつく。
(そうだ、こいつに住めるような所を案内してもらおう‼)
「あのさぁ、私この街に来たばかりで分からないの。だから、住めるような所に案内して欲しいなぁ〜」
するとムツキが睨んできた。
「あんたさぁ。なんでこの街に来たの。この街は見た目は綺麗だけど、中身は深い闇があってチンピラどもがうようよ居るような所に、1人で来るなんて、無用心だな。」
ミコトはそんな答えが帰ってくるとは思ってもいなく、焦りながらも言った。
「そんなの分かってる。でも、私には行く当てが無いから此処に来たの‼」
ミコトは意を決して、ムツキの腕を掴み、引っ張った。そのまま歩く。
ムツキは焦りながら言った。
「どっどこに連れて行くんだよ‼」
「知らない‼」
2人は公園を後にした。