サクラドロップ
□情報屋と奴隷
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ムツキとミコトは、探偵事務所へと戻る。
戻ってみると、レンがソファに座っていた。
ムツキはレンの前まで行く。
「レンさん!実は…。」
ムツキは勢いよく言ったのだが、どう説明していいのか分からない。
ふっと、レンは気づく。
「そう言えば、カイだっけ⁉あいつはどうした?」
ミコトは、ムツキの変わりにある程度の説明をした。
「なるほどなあ…予測だが、おそらく情報屋だろう。あいつらは奴隷を集めていると、聞いた事がある。」
「そいつらの居所は⁉」
「街外れに屋敷があるが…どうする気だ?」
その話しを聞いた2人は一目散に探偵事務を出て行く。レンは呆然としていた。
街外れの屋敷は一軒しか無いので、その事をムツキは知っていた。
一方、その頃。
カイは広い部屋で、身体を鎖で繋がれていた。カイは拷問をされる気でいたのだが、拷問どころか手を出して来ない。
「拷問しないのかあ?俺は逃げ出したんだぞ。なんで何もしない‼」
何もして来ないのが、カイには怖かった。
相手は笑顔で言ってきた。
「拷問なんかあしないさあ。だって君が壊れたら面白くないじゃあないかあ。」
カイは身の毛が引いた。これからどおなるのか、不安で一杯になる。
その頃、辺りは真っ暗の中に月の明が照らされていた。
ムツキとミコトは屋敷にたどり着いた。屋敷の前には警備員、2人がいる。入り口は、そこの一個しかない。2人は意を決して、突撃して行った。
2人の警備員が、2人に気付く。
「誰だ‼」
警備員は棒を持っている。
2人は二手に分かれて、警備員に挑む。
まず、左側の警備員にはミコトが回し蹴りで、警備員を倒す。
右側の警備員にはムツキが行くが、警備員は棒をムツキに向かって当てようとして来たが、簡単に避けて、腹に一撃を当てると、警備員は倒れた。
ムツキはミコトを見て驚いた。
「ミコト‼お前…そんな技もってたのかよ‼」
「私だって、やれば出来る子なの。」
そこへ足音が聞こえて来る。
「あーあ。うちの警備員は弱いわね。こんな馬鹿な奴らにやられるなんて…考えさせられちゃう。」
出て来たのは、アスナだった。
「そこを通してもらうから。痛い目にあいたくなければ、そこをどきなさい‼」
アスナは笑った。
「本当バカね。私があんた達を通すと思ってるの?」
そう言うと、アスナは腰に掛けていた、ムチを取り出した。
「ムツキ…。ここは私がアスナの相手をするから、ムツキはその間にカイの元へと行って!私は大丈夫だから。」
ムツキはミコトを信じて頷いた。
ミコトはアスナへと走り出す。アスナはムチをミコトへと向ける。アスナがミコトに集中している空きに、ムツキは走りだす。
アスナがそれに気づく。
「行かせない‼」
ムツキにムチが向かう。だが、ムチをミコトが掴む。
「あんたの相手は私よ‼」
「この!クソ女!」
ムツキは屋敷へ入って行った。