サクラドロップ

□大好きだよ…。
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夜が明けて、ミコトとカイとアスナの3人は、探偵事務所にいた。
3人はレンと話し合う。

「あの時…ムツキは『シズク』って言ったような気がしたの。」
ミコトはそう言った。アスナが聞いた。
「シズクって誰⁉」
カイが答える。
「ムツキの幼なじみ。」
レンが言う。
「ムツキも、幼なじみが突然、現れれば驚くだろうし、その隙をつかれたんだろう。まあ、何か情報が入ったら教えるからよ。」

その後、3人は探偵事務所を出た。ミコトとカイは気を落とす。アスナは何とか元気を出させようとするが、2人はうつ向いたままだ。
カイはアスナに向かって言う。
「アスナは帰っていいぞ。この件は俺たちで、なんとかするから。」

「でも!私だってムツキ君の友達だもん‼」

ミコトは言った。
「ごめんね…アスナちゃん…ムツキの事は私達で、なんとかするから。大丈夫だよ。」

「だって…私が嘘の情報だと気づいていれば…ごめんなさい。でも、だからこそ、私も2人と一緒にムツキ君を探したいの‼」

ミコトとカイは顔を上げ、アスナの方を見た。アスナは泣きべそをかいていた。アスナは責任を感じていた。
ミコトはすかさず、アスナの肩に手を置いた。

「大丈夫だよ。一緒にムツキを探しだして、助けよう。」

「うん!」

「なら、まずは聞き込みをしよう。」

3人は別れて、街をまわる。



その頃。
廃墟になった屋敷の中、ムツキは暗い小さな部屋の中、体を縛られ、身動き出来ない状態だった。暗い部屋の中で、1人ムツキは考えていた。
(あの時…確かにシズクだった。でも…なんで、あんな奴らと…。)
その時、部屋の扉が開いた。部屋に明かりが付けられる。
部屋に入って来たのは、あの時の男2人と女ともう2人は、シズクとシュンだった。
女が話しかけてきた。
「あなたが、元騎兵隊隊長ね。私はなんでも知ってるんだから…隠しても無駄よ。」

「別に隠してなんかない。それより、なんでシズクとシュンが居るんだよ‼」

シュンが答える。
「こいつらが、俺の所に来て…シズクを連れて来た。」

「だから、こいつらに着いて行ったのか⁉お前、シズクの事も俺の事も忘れようとしてたじゃあないか‼」

「だからこそだ!俺は、シズクの事をまだ恨んでいる。お前の事も忘れる為に、此処に居るんだ‼」

女が止める。
「そこまでにしなさい!まあ、私達のお願いを聞いてくれたら、その後はあなた達の好きにやって。ちなみに、ムツキ君。私の名前はキアラよ。」
男が言う。
「俺はギンテツだ。」
背の高い男が言う。
「俺はゴウ。」
ムツキはキアラの事を睨む。

「睨まれても困るんだけど…。まあ、早速あなたには、やって貰いたい事があるの…。」

「俺がお前に、従うかよ‼」

「従うわよー。だってこっちには、シズクちゃんが居るんだものぉ。シズクちゃんに何かあったら嫌でしょ⁉」
ムツキはうつ向いた。

「俺に何して欲しいんだよ!」

キアラは笑みを浮かべた。
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