-short story-

□似て非なるもの
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あの日から、
何度かライブをした。

その度に私は
ゲキカラさんの姿を探した。

けど、劇場のどこにもゲキカラさんの姿はなかった。

そしてまた、
あの日から私は
雨の日は一人で街を歩くようになった。

左手で傘をさして。
右手にメロンパンを持って。

ヤンキーに絡まれるのを心待ちした。

そうすればゲキカラさんが助けに来てくれるかもしれないと思ったから。

でも、
あの日以来私が
ヤンキーに絡まれることはなかった。

玲奈ちゃんに似て非なるゲキカラさんへの思いは募るばかりだ。

ゲキカラさんは、今も何処かで戦っているのだろうか?

いつか、「約束」を守って、私のライブを見に来てくれるだろうか?

ゲキカラさん、あなたにもう一度会いたいです。
















(私の大好きな玲奈ちゃんが好きなものを…それと同じものを…ゲキカラさんの為に用意してずっと待ってます。………だから、会いたいです…。)
















-END-
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