ダイヤのA短編
□かわいくない
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「純さん!はい、ドリンクです!」
「おー!サンキューな、***」
「沢村くん汗やばいね!はい、このタオル使って!」
「あざーっす、***さん!うわ、すっげぇいい匂いする!」
バシッ
「痛って!なにすんだよ御幸!」
「別に。ムカついただけ。あと俺一応先輩だから」
ここぞとばかりに部員たちに尽くす***。マネージャーとしての仕事をしているだけに見えるが、俺にはわかる。確実に、いつもと違う。
「お前、絶対わざとだろ」
「何が」
「俺が嫉妬するとでも思ってんだろ?」
「……へん!別に、御幸なんて、べっつにぷっぷくぷーだわ!」
「……何だよぷっぷくぷーって」
「御幸が言ってもかわいくないよ」
「お前なぁ、」
「なによ!チヤホヤされて鼻の下伸ばしてんじゃないわよこの変態眼鏡!」
「はぁ?チヤホヤなんかされてねぇし、どこも伸ばしてねぇよ」
「伸びてた!しっかり鏡見なさいよ!」
「待て待て待て。何?なんで怒ってんの***ちゃんは」
「離して!怒ってないっつーの、二度と私に話しかけないで!」
「怒ってんじゃん」
待てと掴んだ腕を思いっきり振り払われた。
はっはっは。流石に傷つくぞ、俺も。
「…さっき後輩から差し入れもらったこと怒ってんの?」
「……」
追いかけて、横に並んで、唯一ある心当たりをぶつけてみる。
「なぁ、***」
「だって!…だって御幸、嬉しそうだった」
「んなことねぇよ」
「それに、女の子可愛かったし…」
「あのな、お前よりかわいいやつなんていねーから」
「……」
「***が世界一かわいいし、俺は***のこと大好きだし、今すぐにでも襲ってしまいたいくらい…『うわああああぁぁああぁあ!』
「っちょ!おい、どこ行くんだよ!」
「純さああん!!」
「うおっ、***どうした」
「ハグミー!」
「はぁっ!?ざっけんな!おら!御幸、このバカ連れてけ!」
「ほんっとすいません。……ほら、行くぞ。」
「いやああああっ!離して!犯されるうう!」
「大声でそんなこと叫ぶな!!」
その後、犯される発言を聞いていたレイちゃんに深くお叱りを受けたのは言うまでもない。