城下町

ここは《市民》に所属してる方が生活している場所です。

《市民》の家や民宿や料亭、商店があり年中毎日賑わいを見せている。

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12/31(Thu) 10:12
イースデイル・ガーデン 木香薔薇の正門(→診療所) / 昼下がり(約束)
リュカ・オリオール

※※※※※※
2015/12/31時点でイースデイル・ガーデン関係者となっている、リト・ヴィト様、ヤドリギ様、エピカ様、サニア・シャイニーア様、そして愚息リュカの約束スレッドとなります。
大変畏れ入りますが、乱入はご遠慮下さいませ。
※※※※※※


【序】

(指先を、小さな手が握りしめる。透けるようにあえかな嬰児の手が。

手袋越しに伝わる力と体温の健やかさに、医師は表情を綻ばせた。捕まえられた人差指を緩く二度屈伸させて『握手』の体裁を整えると、手の主を抱えた母親に一礼して、数歩身を引いた。続けざま、付き添った仲間たちが代わる代わる母親の腕の中を覗き込んで挨拶を交わす。

医師の視線はやがて傍らで眼前の光景を見守るばかりの壮年の男性の視線と交差した。妻子を迎えに来た、嬰児の父親である。幻でも見るような浮いた面持ちをしていた彼は徐に口を開き、掠れた声を搾り出した。

「……20年」

「20年待って、授かった子です」

後はもう、声に成らなかった。赤子を中心とした人の輪が彼の為に道を開き、医師は父親となった男の背を押す。



小春日和の空の下、咲き残りの木香薔薇が風に揺れていた。)


==


(診療患者数 総計896名、負傷者842名(内重傷者247名、軽傷者592名、死者3名)、心因性障害23名、内科疾患20名、魔力枯渇9名、そして、産婦人科疾病1名、出生1名

……それが、先日の諍いにおけるイースデイル・ガーデン付属診療所の戦果であり、戦禍である。
市街地が戦場となり、戦場から避難誘導された筈の市民が狙い撃ちとなった本件では、負傷者の一次受入れ先となる筈の野戦病院までもが襲撃に遭い、城下町の主だった医療機関から溢れ出した負傷者が中小規模の診療所にまで流れ込む事態となっていた。
診療所そのものは小規模ながら、宿舎と学舎といった雨風を凌げる設備を備えており、主戦場からも十分離れていた『庭』もまた、国家及びギルドからの要請で緊急受入先としての指定を受け、かつてない数の負傷者と避難者を迎え入れることとなったのである。

其処からは、とにかく、文字通りの総力戦だった。『庭』の本業である孤児の受入れも同時進行とあって、職員は勿論のこと、在籍児童まで手伝いに借り出し、避難者の中でも動ける者には遠慮なく作業を振った。
院長であるこの医師を始め、資格のある者は負傷者の合間を走り続け、手早く診断しては、その症状に適した治癒術師を割り当ててゆく。治癒術師はその後を追いながら術を施す。
一口に負傷といえど、患者の創傷が多様に過ぎることが治療の現場を更に悩ませた。特に避難誘導先から運ばれてきた負傷者の傷は深刻で、物理的外傷に加えて魔法によると思しき火傷が幾人にも見受けられた。

そんな中、逞しくも母親の胎を蹴り、生まれ出でようとしたのが、先の嬰児だった。)

===

(季節外れの陽気に温められた風は花を擽り飽いたか、銃後の戦場を駆け抜けた戦友たちの頬を掠めては、髪や衣を靡かせる。

一週間余り、怒涛の如く続いた『庭』の戦いも、一番長く診療所に留まっていた産後の母子をその家族と引き合わせたことで漸く一段落と言えた。新しい家族を迎えたばかりの夫婦が振り返っては頭を垂れて家路に就く。その姿が見えなくなるまで見送ると、診療所へ戻る道すがら、医師は改めて仲間を見渡した。

ドクター・リト・ヴィトは、研究所を部下に任せていち早く駆けつけてくれた。その能力は資材の運搬の時にはなくてはならない物だったし、急場の人員配分などは管理職経験の豊富な彼女の助言がなければ到底回らぬものだったろう。

まだ10代半ばのヤドリギも、こんな修羅場は初めてだった筈だが、慌てず、騒がずよく戦い抜いた。これはいよいよ医者としても適性があるかもしれない…と思ってしまうのは、やはり親の欲目に似た何かだろうか。

エルフの旅人、エピカ。…戦場に居合わせた縁で孤児となった子供たちに寄り添い、ここまで着いてきてしまった、とは、何処まで人が良いのだろう。その歌声は、殺伐としがちな場をよく宥めてくれた。パニックが最小限度に留まったのも、彼女の助力によるところが大きい。

治癒術の使い手として、恐らく随一の実力を持つだろうサニア。負傷者の数が数だったとはいえ、彼女には随分無理をさせてしまった。同じギルドの戦闘員が戦場で傷付いているだろうに、よく此処に留まってくれたものだと思う。血を見るのも傷を見るのも慣れていたが、炎を癒しの力として扱う彼女には、今回の戦いは特に重く響いたろう。

――先ほどの母子を送り出せたのも、この場にいる皆のお陰だった。取り上げにあたるこの医師の代わりに、全体の陣頭指揮にあたってくれたのはドクター・ヴィトであり、母となる女性にマッサージを根気よく施してくれたのはヤドリギであり、傍らから声をかけ続けてくれたのはエピカだった。
…己の手先に、治癒の炎を灯し、留めておけないか、との唐突な医師の思いつきに、サニアは応えて見せた。そして炎に温められた手は、母親に安堵を、子供に初めての息吹を、齎し得たのである。


……ただ、力を尽くしてもなお、取り落とすままに零れた命も、また確かにあった。


診療患者数 総計896名、負傷者842名(内重傷者247名、軽傷者592名、死者3名)、心因性障害23名、内科疾患20名、魔力枯渇9名、そして、産婦人科疾病1名、出生1名

……それが、先日の諍いにおけるイースデイル・ガーデン付属診療所の戦果であり、戦禍であった。)

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12/31(Thu) 10:23
リュカ・オリオール

(先の事件に関する最後の入院患者を仲間と共に『庭』の門まで見送り、診療所へと戻ってきた医師の男は、口元に笑みを留めたまま、ポーチの階段を昇り切ると、診療所の扉の錠を外す。そのまま扉を引いて支え、空いた手を翻して続く仲間に先に中へ入るよう促した。林檎の実を模して連ねられた真鍮のドアベルが軽やかに音色を響かせる。)


おーっし、皆、ひとまず、お疲れさまー!さ、入った入った。
時間帯もちょうどいいし、お茶にしよう、お茶。
今日は待合室のソファを使っても良いことにする!



(明るい声で投げ掛けたのは、アフターヌーンティの提案と、来客用のソファの開放。待合室の大暖炉を囲むように並べられた布張りのソファは、凭れてみれば柔らかく身体を受け止めるだろう。

男が室内に足を踏み入れるのは、一番最後のこと。部屋の様子を改めて見渡せば、肩を竦め、髪と同じ色の眉を下げ気味にして笑った。

何しろ、『庭』始まって以来の修羅場の後である。埃こそ溜まってはいないが、普段は整えられた室内が、家具の位置は半端にずれていたり、書類や手紙の束は重ねられたままだったりと、全体的に雑然とした印象が否めない。)


……掃除はまあ、一息ついてからでいいよ…うん。



【PL】
とりあえず、長い!このスレッド、序文が長いよ!…ということで、大変お待たせいたしました、楽しい戦後処理のお時間です(シミュレーションゲーム脳)…というのは無論冗句で、ゆっくりまったり、お茶を飲んだりしていければと思います。
気付けば年末の開始となってしまいましたが、どうぞよろしくお願い致します。進行がんばりまーす^^

※何かと手探りの上に、一部捏造がありますので、不都合な記載等ございましたら甲斐まで喝!をよろしくお願い致します。

※まったり進行推奨、他の進行スレがある場合は優先して下さって大丈夫、そんな勢いでまったり推奨

※リュカは全員に対してレスを行いますが、参加者様は会話やりとりある相手様のみにレスをする方式で大丈夫です。

※その他仔細は募集板の方のスレッドで相談できるとスマートかもしれません

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12/31(Thu) 18:57
ヤドリギ

お、お疲れさまでした…(と言い、床に座り込んでいた体を動かすとソファーの端に倒れ込むように座り)

何か飲みたいお茶でもあれば持ってきます…(そう言うと部屋を見渡し、これは掃除が大変そうだと顔をしかめ)




_____
宿り木です。お待ちしておりました。

レスに関してはまだ未熟ですが、よろしくお願いいたします。

まったり楽しみましょう。

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12/31(Thu) 21:29
サニア・シャイニーア

皆さま、お疲れ様でした…!
(最後の患者となった夫妻改め親子を総出で見送る中、その親子の姿が診療所から見えなくなるまで見送りを続け。そして、自身と同じくこの診療所にて治療に奮闘した方々に労りの言葉を掛けた後は溜まりに溜まった疲労のせいか無言の内に診療所の中へと戻ると、所長である男性の勧められるがままに待合室の柔らかなソファに深く腰を掛け軽く一息をつき。1分程の時間、体を休める事に終始し乱れた呼吸を整えソファから立ち上がり)
あ、私もお茶淹れるの手伝います…。
(そう告げてはみんなの返事を待たずして少し覚束無い足取りながらも確実に給湯の設備が備えられた一室に向かい始め)
―――
甲斐様そして皆さまお疲れ様です!
イベント楽しみにしておりました…!
拙い身ではありますが、お相手よろしくお願い致します!

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01/01(Fri) 10:44
エピカ

お疲れ様……でした……

(最後の患者を何とか自然な笑顔を心掛けながら胸元の位置で軽く手を振りながら見送る。しかし終わった瞬間には最早疲労が限界を超え、疲れの表情すら形作る気力のない無表情であった。所長に声をかけられるがままふらふらと待合室へと歩を進める。そうしてやっとたどり着いたソファに崩れるように腰をかけた。ソファを丸々使って倒れ込むという誘惑にも駆られたが、そこまで至らなかったのは微かに残った理性の賜物…というよりも意地である。背もたれに身を預け、昼だというのに静かに寝息をたて始める)


――――――
明けましておめでとうございます。
イベントをお待ちしておりました!!!
若輩者ですがよろしくお願いいたします。

寝てしまいましたが、何かアクションがあればすぐ起きる予定です(熟睡したら交流できませんし)

文字の色が被ってしまっていたので、それだけ変更しました

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