こんな僕等の青い春

□待ちに待った王道学園にやって来たみょーん
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「キャ-ッ結月様!結月様がいらっしゃった!」

「入学式前に会えてラッキー!お久しぶりに拝見してもやはりお綺麗···」

「キャッ、キャーッ!嵩野様もいらっしゃる!!」

「か、恰好いい···」

男子が男子を見てときめいている。
黄色い声といい、これは本当に男子校かと普通の感性の持ち主であれば突っ込みたくなるところだが···

「ミョ―ッ!キタキタキタkt!!フミュ、、、予想だと会計と書記あたりかと!!!」

この腐がつくヲタクにはむしろ待ち望んでいた事で。

王道過ぎてドキドキ通り越して心臓が踊っちゃってるみょ!
王道の舞っ

と意味不明な事を言いながら
桜の花弁の如くヒラヒラと舞っている。

そこへ外部入学生である朔哉よりも遥かに注目を浴びている2人が、ヒラヒラと舞っている朔哉の元で足を止めた。

「buon giorno Benvenuto! Matricola di essere pieno di speranza!」

「みょ?」

「ちょw結月、日本語で言ってあげなってww」

「嗚呼!私とした事が···ついうっかり母国が···失礼致しました外部新入生さん。」

「Megateenn!」

いきなり美形が話しかけてきて外国語を話されて、突っ込まれ勝手に反省されるとゆう目の前の状況···
目が点とは正しくこの事だが、
負けじと外国語(?)を返すこのヲタクなかなかかもしれない。

所さんもビックリだ。

「コホン、気を取直して。
ようこそ!希望に満ちた新入生···清宮朔哉君!」

「あんな難しい入試受けてまでよくこんな山奥の学校来たねw」

両者それぞれから言葉をいただき、朔哉は喜びに満ち溢れていた。

「ミョ―!生徒会書記兼会長秘書の結月瑪瑙様と、同じく生徒会会計の嵩野煌也様ですね!!早速お目にかかれて光栄ですみょ!お会いするのを楽しみにしてました!ファンです!!」

「おやおや、外部生にも関わらず私の事をご存知だなんて···めーちゃんの美しさは留まることを知らない···なんて罪人なんでしょう···」

「学園の公式HPで拝見いたしましたでございます!写真よりお美しいですみょっ!!」

そう言いながらあとで履くつもりでリュックの一番上に置いてあった上靴を結月に差し出しサインを貰う朔哉。
書く方も書く方だと後に突っ込まれる羽目になるのはまた別のお話ー···。

「ふむ。予習とはいい心掛けですね。Incredibile!!褒美を差し上げましょう!」

「ひょわ!有り難き幸せ!」

サインを書いたあとに、どこから出したのかお菓子の黒棒を1本だけ出し朔哉に渡す瑪瑙。
それを片膝ついてハハーと言いながら受け取る···仰々しいにも程があるが険悪になるよりはマシかと思う事にし、(何より何だかシュールで面白いではないか)黙って見守っている煌也。

「結月、ここでの挨拶はこのくらいにしとかないと!朔ちゃんおもろいけどw」

なんちゃってそう簡単にはいかないのが世の中。
と、ゆーのもこの後もしっかりタイムスケジュールが組まれているので少々急がねばならないのだ。






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