こんな僕等の青い春

□待ちに待った王道学園にやって来たみょーん
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トントン

「結月です。」

「入りなさい」

「失礼致します。遅ればせながらもう一名の外部入学生、清宮朔哉君をお連れ致しました。」

「あぁ、御苦労。」



──·····あれから10分。

校内に入り、1回通っただけでは覚えられないくらいただっ広い校庭と校内を歩き学園長室に案内された朔哉。

重圧な扉をノックした瑪瑙が、学園長であろうその人から入出の許可を得てゆっくりと扉を開いた。

一応朔哉も失礼します、と一言。

もう一人の外部生と学園長がどんな人なのか妄想で頭がいっぱいであったが、いくら腐男子でヲタクであってもTPOくらい考える脳は持ち合わせているらしい。

「やぁ、君が清宮朔哉君だね。初めまして、私は学園長を務める渡 悠一郎だ。
外部生特別新入テストでは素晴らしい結果を残してくれたね。今後も期待しているよ。」

「あ、ありがとうございます。宜しくお願いしますみょ。」

学園長室に入った途端にそう言われながら右手を出され、慌てて朔哉も手を出し握手を交わす。

両手で。

ダンディーなお兄様の手(*´Д`)ハァハァ

30代半ばだろうか···落ち着いた大人の雰囲気があり、凛々しい顔立ちもありとても真面目そうだ。

これで不良系ツンデレ生徒なんかを押し倒しているのを妄想なんかしてみよう·······ジュルリ、おっと口から汗が失礼。


「コホン、学園長そろそろお時間です。」

気付かれないように必死で萌え顔を我慢していると、学園長の後ろから咳払い一つ。

制服を着ていないところを見るにこの学園の生徒ではないみたいだ。

「あ、清宮君こちらは私の秘書でこの学園のOBでもある結月祥悟。名前で分かる通りそちらの結月瑪瑙君のお兄さんなんだ。」

ひ、

「初めまして、清宮君。
非常勤で礼節·マナーの授業も担当しているから、もしかしたら今後関わるかもしれないけど、その時は宜しくお願いします。」

秘書だとーーっっ!??
そんでもって瑪瑙先輩と兄弟!?

う、うますぎる·····

色々とうますぎる·····。

流石、噂さに聞いてた···いや、それ以上の
THE✩BL学園。

今すぐにでも萌を叫びたい衝動を抑えつつ結月(兄)とも挨拶の握手を交わす。

やっぱり両手で。

すると学園長自らが部屋の真ん中にある茶色の革張りソファーに座るよう案内してくれた。


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