拍手ログ
□第二回拍手
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とある年の12月31日。大晦日、夜。
それぞれ色んな場所で色んな形で年末を過ごしているブラピオメンバーに、慧からグループLINEでメッセージが届いた。
ゆっくりしてるとこ悪いな。
総長から、急遽30分以内に招集命令が出た。
昨日の今日で招集とか、何かあったに違いない。
無理はしないでいいが、出来るだけ全員参加が希望らしい。
宜しく。
11時30分送信。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とある街の繁華街。
コンビニの外でホットレモンを飲んでいる二人の少年に近づく女子が3名。
「ねーねー!君たち超イケメンじゃん!高校生?」
「んとね、中学生だよ〜」
「えーっ!大人っぽいね!
お姉さん達と一緒に遊ばない?名前は?」
「律君だよ〜。ん〜どうしよっかなぁ〜」
「ね、そこの君も寝てないでさ、一緒に遊ぼうよ!····それともホテル行っちゃう?」
「ちょっミホ!流石にそれはないでしょっ!!笑」
「お姉さんのすけべぇ〜」
「冗談冗談!ね、遊びに行きたいのは本当☆行こうよ!あとちょっとで年明けるしカラオケかクラブでも行って盛り上がろうよっ」
「ねー君も起きてよー」
「翡翠〜反応くらいしてあげようよ〜」
「ん·····なに、ブスばっか3人も並んでどうしたの」
「あ〜···(言っちゃった)」
「な、君最低っ」
「ちょっとイケメンだからって調子乗んじゃないわよ!」
「あんたはいいわよもう!律くんは行くわよね?」
「ん〜まぁ···(暇つぶしにはなるかな〜)」
「じゃぁ、行こ「律、翡翠っ!LINE見ましたか!?」
そこへ、お手洗いへとコンビニに行っていた悠唯が戻って来た。
「ゆいちゃん〜どうしたの、そんなに走って〜」
「LINE!見てくださいっ」
「「?」」
「わっ、何この子(超絶美人!)彼女!?」
「ミホ、あの子男の子じゃん!?」
「うっそ超美人っ」
悠唯の言葉にいそいそとそれぞれiPhoneを取り出して言われた通りLINEを見た。
「!」
すると見た途端目を開く2人。
それに気付かず3人に話しかける女子たち。
「丁度3対3になったことだし、やっぱり一緒n「うっせー黙れブス〜。」
「り、律くん····?」
「お前らなんかにかまってる暇ないっしょ。·····悠唯、律早く行こう総長が呼んでる。」
一気に空気が変わりたじろぐ女子達は、3人がこの場を去るまで微動だに出来なかった。
そして1分くらい経ったあとに3人の声が一斉に夜の街に響く。
「「「なんなのよぉ!あいつら!最悪な気分ねっ!!」」」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ふくちょ〜!」
「お、トリオ組も今到着か。」
ガチャッ
「そうちょ!来たよぉ!!」
慧、大翔、3人トリオと続きその後、続々とメンバーが集まる。
「皆─···来てくれたのか。」
「何があったんですか昨日の今日で!?」
大晦日と元日は家族や恋人、大事な奴等と過ごせ、と朔が言ったので30日が今年最後の集まりだ、と忘年会をしたのは昨日のこと。
「年末で毎年派手に暴れる集団居ますよね?そいつらが何かしでかしたんですか?」
「あれじゃね〜?早坂桔梗のとこ〜。」
「あぁ、あいつらは何かしでかしそうだ。総長、どうなんですか?」
上から悠唯、律、慧が順に口を開きどうなのかと朔哉を見る。それにあぁ···と口を開く。
「いやワンコ達···今日呼んだのはな」
ゴクリと唾を飲む一同は次に発した朔の言葉にある意味驚愕する。
「····やっぱり皆と一緒に年明けたかったんだ、とか言ったら呆れるか?」
『··············』
「悪い···俺が昨日、大晦日と元日は家族や大事な奴等と過ごせとか言ったのに。でも、自分で言っておいてなんか微妙な気持ちになってしまって···」
「総長····」
「うん。俺にとったら’家族’も’大事な奴等’ってのも···お前らなんだよなぁ」
ニヘラと照れくさそうに笑う。
『·····っ!そ、総長っ!!』
総長である朔の思いを聞いたメンバーが感極まり、わぁっとかなり嬉しそうに朔を囲んで、慧の発言を皮切りに思い思い言葉を発する。
「総長!嬉しいっす!!総長にそう思って貰えて俺達最高に幸せっす!!」
「いつもすまんなぁ、我侭な総長で。」
「何言ってるの、そうちょーのこんな我侭だったらいつでも大歓迎っしょ!」
「そうだよ総長♪此処に居る皆は総長と年越ししたいって思ってたんだから♪」
『そうですよー総長っ!!』
「お前ら····ありがとうな···」
「総長、年明けまであと1分ッス!」
慧のその言葉に皆がそれぞれ今年の出来事を思い出す。
「よし、皆でカウントダウンとか、してみるか!」
「はい!よし、お前らいくぞっ10、9」
『8、7、6、5、4、3、2、1···ハッピーニューイヤァァァァーーッッ!!!』
今年が終わったと同時にまた新たな年が始まりをつげた。
「俺の可愛いワンコ達。去年は我侭気ままな俺について来てくれてありがとうな。今年も、ブラピオの意思を守りつつ、現メンバーの俺達らしい生き方をしていこう。今年も俺についてこい!···ってことで、宜しくな。」
「総長!不甲斐ない俺達ですが、精一杯あなたの力になりたい所存です!!···せーの」
『今年も宜しくお願いしますっ!!!』
「ふふ、あぁ。宜しくな。」
「よし!さぁ!朝まで騒ぐぞぉーっ」
そうして、挨拶を済ませたブラピオ一同はカラオケしたり飲んだりダーツをしたり、朝まで楽しく過ごしたのだった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ってゆう思い返しても最高の大晦日&元日だった·····」
「そうだね····♪」
遠い目をした慧と大翔。
その横でしらっとした目をしている光。
「なんか最近ブラピオの過去話を聞く機会がよくあるような···てか朔哉ったらキザの次は寂しがりや?」
ついこの間、慧愛用のうさちゃんエプロンの貰った経緯を聞いたばかりで。(第一回拍手文参照)
それも朔哉がまだ総長で腐タクのふの字もなかった時の去年の話だ。
「いいじゃねーか!話聞くくらいしてくれてもっ俺たちのっ泣」
「はぁ、まぁ別にいいですけど。(どうでも←)」
それよりか、目の前で繰り広げている事の方が気になる。
どうやらブラピオメンバーで大晦日を過ごすため、朔哉を誘いに来たようなのだが···
「清宮くん〜一緒に大晦日過ごそうよ〜っ」
「清宮君、せめてドア開けて下さい」
朔哉がそれに応じない模様。
「清宮君、僕だけだったらいいっしょ?」
「「翡翠お前っ」」
「···今日は一日中『世界で一番嫌いで大好き(BLアニメ)』を一期期·二期全部見直すんだミョッっ!直斗キュンと霧也のラブラブを見ながら年越すミョ!だから何人たりともこの部屋に立ち入る事は許さぬっ!!」
「そんな〜···」
ようやく反応が、あったかと思ったがやはり受け入れる様子はないみたいだ。
「光たんならいいミョッ!」
「え、いや、そんな男と男のラブストーリーが繰り広げられている部屋と共に年明けだなんてゴメンだよ」
「光たんたら酷いっ!涙」
『····清水光、殺す····』
「なぜっ!?」
「クソッ清水羨ましすぎることこの上ないな···」
「初めて他人になりたいとおもっちゃったもんね♪取り敢えず総長の前から消したいから1回死んでみる?♪」
「·····もう嫌やぁぁ涙」
「はぁ···お前ら、もう諦めっぞ。」
その慧の一言で一旦解散することに。
したのだが···2時間後──年明けまであと30分···
♪ライン♪
ゆっくりしてるとこ悪いな。
清宮から、急遽30分以内に招集願いが出た。
さっきの今で招集とか、何かあったに違いない。
無理はしないでいいが、出来るだけ皆来てくれると事を願っている。宜しく。
とゆーメッセージがブラピオメンバーに送られたとか送られなかったとか。
「寂しがりやかっ」
そして、光のツッコミが寮一年の廊下に響いたとか響かなかったとか······。
終わる。