私はあなたに恋をした

□準備を始めよう
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次の日

今日もいつも通りの時間に起き、いつも通り支度をする。
鏡の前に立ち、自分のスイッチを入れる。
学校で明るく振る舞うために…
実際の私は明るくない
人とあまり関わることを得意としていない。
まあ、そんな風に考えているなんて誰も思っていないと思うけど。
なんで此処に転校してきたって?
思い出したくもない
ふと目を上げると、暗い顔をしている自分が鏡に写った。
私自身、この“私”のことは嫌いだ。
口角を上げる。
みんなが知っている“犬飼なつき”にならないと。


よし。
靴を履き、ドアを開ける
小さな声で
「行ってきます、嫌いな私」
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