●空想の世界●


□【りばいさん】
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「ミカサミカサー!」



小さな女の子がパタパタと走ってきた。



「ん?あれ?NO NAME。どうしたの?」



「ふふーん♪見て見てー!」



じゃじゃーんとニコニコと笑顔でミカサにさっきまで書いていた絵を見せた。



「あのね、これ、ミカサねぇとエレンにぃとNO NAMEだよ♪」



その絵には3人で手を繋いでる絵だった。



「上手に書けたね。」



ミカサはNO NAMEの頭を撫でた。



「へへ♪」



「おーい。NO NAME!」



「エレンにぃ!」



NO NAMEはエレンの元に駆け寄った。



「俺とミカサはもう、本部に戻らないと行けないから、また次来る時まで、ちゃんと良い子にしてろよ?」



「えー!もう行っちゃうの?やだやだ!!もっと、エレンにぃとミカサねぇと遊びたい…。」


NO NAMEはエレンとミカサの事が大好きだった。
2人は非番だったため、実家に帰ってきていたのだ。

「俺もNO NAMEと、もっと沢山、遊びたいよ?でも、戻らないといけないんだ。だから、ごめんな?」



エレンはNO NAMEの頭をポンポンとした。



「うぅ…。」



NO NAMEは目に涙をためミカサの方を見た。



「NO NAME…」



ミカサはそんなNO NAMEの顔を見て、とても可愛くて、ギューッと抱き締めた。



「エレン。私はNO NAMEを本部に連れてく。」


「ちょ?!ミカサ、お前、何意味分かんねぇ事言ってるんだよ?!」



「ミカサねぇ、NO NAMEも連れてってくれるの?」



NO NAMEの目はキラキラしていた。



「ダメに決まってるだろ!ホラ、行くぞ!」


エレンはミカサを引っ張り、NO NAMEはミカサの腕から離れた。



「やだやだやだ!!」



NO NAMEは泣きながら、駄々をこねた。



「NO NAME、ちゃんと良い子にしてたら、次帰って来た時に、お菓子を沢山、買ってやる。だから、なっ?」

「お菓子、沢山??」



「おう!沢山だ。」



NO NAMEはさっきまでの態度が嘘かのように、目が輝いていた。



「分かった!約束ね!」



NO NAMEは笑顔でミカサとエレンを見送った。
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