●空想の世界●


□【バレンタイン】
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バレンタイン当日



NO NAMEはエルヴィンに頼まれていた書類をリヴァイに渡しに行くため、リヴァイの部屋に訪れた。



―コンコン―



「リヴァイ〜。私。」



NO NAMEはリヴァイの部屋をノックした。




「あぁ、入れ。」



ドアをあけると、足を組みながら、椅子に座ってるリヴァイは書類を見ていた。



「これ、エルヴィンに頼まれた書類。」



「あぁ。そこに置いといてくれ。」



「分かった。」


NO NAMEは書類を机に置くと、ふとある物に目がついた。



「リヴァイ…これ…」



そこには、無造作に置かれていた、バレンタインだと分かるような、可愛くラッピングされている沢山の物。


一体、何人から貰ったのだろうか。




「それか。部下達が渡してきたやつだ。断るのも失礼だと思ってな。」



「そうなんだ…。こんなに沢山貰うとか、リヴァイはモテるね。」



「はっ。お前、まさか妬いてるのか?」


リヴァイは書類から目を逸らし、NO NAMEを見た。



「そんな訳ないでしょ!!」



NO NAMEは顔を赤くして、リヴァイにそれがバレないようにそっぽを向いた。



「素直じゃねぇな。」



リヴァイは書類を机に置き、後ろからNO NAMEを抱きしめた。



「リヴァイ??」


リヴァイはそっとNO NAMEの耳元で囁くように言った。



「俺は、NO NAMEだけだ。」


「うん。私もだよ。」


NO NAMEは自分でも分かるくらい、ドキドキしていた。


「なら、いい。」


リヴァイはそっと腕からNO NAMEを離した。



「あっ、リヴァイ。今日の夜空いてるよね?」


「あぁ。急な呼び出しがない限り、空いてるが。」


「なら、良かった!夜、リヴァイの部屋に行くね。」


「なんだ?夜這いにでも来るのか?」


「え?!そんな事、するわけないでしょ!」


「俺はいつでも大歓迎だが。」



「リヴァイのエッチ!!」
NO NAMEは少しプリプリしながら、リヴァイの部屋を後にした。



そんな彼女を見て、口角を上げ呟いた。


「可愛いやつ。」


リヴァイは残された、書類を片付けるため、仕事に戻った。
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