勇者がヘタレで臆病な場合。

□十三話目
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目の前に見えるそれは明かに狼の姿をしている。
アミルは本や写真でしかその姿を知らないが、異常性には気付いていた。

明かにでかすぎるのだ。
全員白人の15才とは言え身長は低いが一番高いシエルは160か170。
狼はそれを上回っていた。
2mくらい?
「いや、これは…普通にいる生物じゃない。」
思わずそんなことを口に出すアミル。
が、それをいったあとほぼ同時にシエルが狼に近寄る
「シエルさん!?何をしてるのでしょう!?」
思わず謎の敬語になってしまうアミル。
しかもシエル笑顔だし。
軽く駆け足で足並み軽いし。
「フェンリル!!」
シエルが狼の名前らしきものを呼ぶと
「はぁっ!?げほっごほっ」
アミルの隣でジェミニが噎せる
アミルは噎せたジェミニと大きな狼に近付くシエルの間でおろおろするしか無かった。
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