一万ヒット感謝企画SS。

□気怠い朝。
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「…いない?」

目を閉じたまま、隣で寝ているはずの彼女を求めて手を伸ばすけれど、そこはもぬけの殻のようで。気配はするのに掴めない。

面倒だな、とは思ったもののやはり腕に納めておきたくてうっすらと視界に光を入れる。けれど、やはり、いない。じゃあ、何処で気配がするんだ?起き上がるのは…まだちょっと怠いな。もうそんな若くないし。


「…何やってるの。」


そんなことを知ってか知らずか、探していた彼女がとんでもないところでとんでもないことを企んでいることを感じてため息が漏れる。昨夜もあんなに可愛がってあげたのに、まだ足りないのだろうか?これが若さなんだろうか。


「だって、私ばっかりでずるいもん。」

「…。」


そんなわけわかんないこと、くわえながら言わないの。でも…こうやって襲われるのも、悪くはないかな。愛されてるって感じじゃない?というか、そろそろ、そう余裕ぶってもいらんないな。


「いいけど、もう動かないからね。」

「えっ?ちょっ、ま、まっ!」


そう、意地悪く言って彼女を引き上げ上にすると羞恥で顔を真っ赤にする。いや、今までさんざん恥ずかしい事しといて…やっぱり名無しさんはちょっとどこかずれてるんだよね。




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