一万ヒット感謝企画SS。

□幸せの在りか。
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「ん、朝か…。」


格子からチラチラと降り注ぐ光に目が覚める。
しっかりと、まるで捕まえて逃がさないように俺の右腕は、胸に遠慮がちに頬を乗せて寝息をたてる彼女を抱き締める。

伊作を思わせるような栗色のふわふわとした髪に触れて、その無垢な寝顔に、ほんの少しの罪悪感。

年上だけど、まっさらな彼女を大切にしてやりたかったのに、抑えがきかなくて。お前が傍にいてくれるなら、それだけでいいと思っていたのに。情けない。



「…んっ。……お、はょぅ…。」

「ん、はよ。」


続くように起きた彼女はそのあまりに近い距離感になのか、顔を染めて視線で俺を覗き見る。更に腕にぐっと力を入れて自分の方へ寄せると額に口付けた。






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