ゆめへ…short

□知りたいこと の段
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「兵助くん、名無しさんちゃん泣かしちゃダメだよぉ。」

「タカ丸さん…。関係ないじゃないですか。」


なんでいつもこの人が知っているんだろう。
付き合い始めたときもそうだった。騒ぎ立てられると厄介だから誰にも言わないでいようと思ったのに次の日には彼が知っていて。


「もう、二週間も会いに来てないじゃない。そろそろ仲直りしたらぁ?」

「…。」


面倒なことを言う人だな。そう思うと無意識にため息が漏れた。彼は何処か彼女に似ている。
まあ、これで終わるなら別にそれで構わないと思っていた。縁がなかったのと同じだ。
ただ、ほんの少しあの煩わしいくらいにまと割りつく明るい声が聞こえなくなるのは寂しいけれど。






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