ゆめへ…short

□落ちたい!? の段
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「ねぇ!見てないでいつも落としてごめんなさい、とか思って早く引き上げてよ!」


無言で此方を覗き込んでいる彼は相変わらず何を考えているかさっぱりで。ただ、何故だか今日はいつもよりちょっとだけ。緊張しているように思えた。
そんな彼が漸く口を開く。


「…名無しさんセンパイ、来る度に落ちるのはわざとですかぁー?」

「はあ?そんなわけ…。」


いや、どうだろ?そうだよね。忍務で罠に掛かったりするへまはしたことないのになんで綾部の落とし穴には落ちるんだろう?言われてみればそうで。なんでなんだろう?いくら、気を抜いているといってもこう頻繁に落ちるのはおかしい。

綾部の言い分は尤もなように聞こえた。
答えが見つからずにうーんと頭を捻っていると、何を考えたのか彼が穴の中へ降りてくる。






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