伝えたいから伝わらない の段
□伝えたいから伝わらない の段 最終回
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私はその前に下ろされた。やはり、最初は謝るべきだろうと口を開いた瞬間。
「「「名無しさんさん、お帰りなさーい!!!」」」
「…!た、だいま!!」
迎えられてしまった。
どうして…ここはこんなにも温かいんだろう。
一年は組のみんなに揉みくちゃにされながら、私は溢れる涙を止めることが出来なかった。
一時して、学園長先生がいつものように煙の中から登場した。
「あっ。学園長先生…。」
「よく、帰ってきた!」
「私、まだここで働きたいです!退職届けを…」
「はて?退職届けなど、わしは、受け取ってないがな?お主は、うちの事務員じゃ!勝手に連れ去られては困る!以後、気を付けるように!」
「が、学園長先生〜。」
「こ、これ、泣きつくでない!」
「ヘムヘム〜。」
「…やれやれ、ですね。」
「さあー、ひとっ風呂浴びるとするかなあ!」
その様子を伺っていた土井先生と山田先生の言葉を合図に、解散となった。
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