アネモネ

□4
1ページ/3ページ



間「おはようございます。なまえ様」

扉を開けると 既に起きて読書していた我が主
俺のことを見つけるとすぐに紙を見せる

"おはようございます
間島さん"

彼女は本を机に置きドレッサーの前に座る。
俺は彼女のそばに行き、そして櫛で髪をときながら 今日の予定を伝える。


間「そういえば、旦那様からお手紙とプレゼントが届いておりますよ?」

「!?」


そう告げると少し嫌そうな顔をする。まぁ、父親の愛を嫌がる年頃。そんな顔をするのも珍しくないと思っていた。

とりあえず、プレゼントと手紙は大広間にあると伝え 大広間までご一緒する。


小「おはようございます、 なまえ様 。
よく眠れましたか?」


今日の料理担当は小野くんだ。流石リーダー、もう準備ができているようだ。

小野くんの言葉に "おはようございます"と書かれているメモを見せながら 座る。


なまえ様はスコーンがお好きなようだ。 沢山ある 食べ物の中で先にそれを食べる。


菅「なまえさまー! 紅茶をお持ちしましたーー!」


バンっと大広間の扉を開け ティーワゴンを押す彼は菅沼くん

...本来なら主人が食べる前に用意すべきものなんだけど..


そんな彼にも怒らず笑顔のなまえ様はお優しい...この間島涙が止まりません


まぁ、冗談はさておき... 彼女が食べ終わるまでに 軽く仕事を片付けようと扉に手をかけた時


ガッシャーン...!!

小「なまえさま!?」


何かがひっくり返る音、そしてリーダーの慌てる声が後ろでしてるんですけど...

振り向くと、ティーワゴンと菅沼くんが倒れて、彼女のワンピースに 染みが...

流石のなまえ様も驚いていた...

菅沼くんはというと 何故かワゴンの下敷きに...
待って菅沼くん、どう転けたらそうなる?

ため息を吐きながら 仕事より主の着替えが先という事で再び寝室へ。

しかし...


"あ、ここまでで結構です。"

扉の前で彼女は言う。いや、書く?

彼女は着替え、入浴は1人でいいと言う。この間理由を聞いた時 恥ずかしいからと言っていた。


間「わかりました。では私は大広間の方におります」

そう伝えて一旦別れる。 大広間へ向かうと菅沼くんの頭にはアイスクリームがひとつ、そして何故か正座をさせられていた。


小「あれ、なまえ様は?」

間「いま、着替え中
俺も片付け手伝うよ」

ありがとうと微笑む小野くん、相変わらずハンサムだな。菅沼くんも手伝いなさいと彼を動かす。


まったく何してるのと、話しながら冷めてしまった料理を片付けるべく手を伸ばす。


菅「違うんだよ、あそこのカーペットがね...」


...ん?

小「君はどうしてそういう所気をつけないのかな...」


...これは...

菅「気をつけてるつもりなんだけどね...」


......このスープも...

小「そう言って いつも同じ失敗して...」
間「待った」
「「 え 」」


勢いよく小野くんいや、小野に食べ物をぶつける


小「何するんだよまじー!」

間「同じ失敗は、君もだよ?」


何この料理?と首をかしげながら詰め寄る。
小野はわかってない様だ、顔にかかったソースを手に取り舐めると 顔が青くなるのがわかる。


間「また調味料間違ったでしょ。しかも分量まで」

菅「うわ、大ちゃんこのスープ、ゲロ甘」

間「いや、君も人のこと言えないから このハーブティー に何入れたの?」

菅「え?砂糖を少し...」

間「うん塩を大さじ三くらい入れたのね。」


え?っと驚く菅沼くん 君のその精神に驚くよ。 この前注意したばっかりなのに...


リーダーの小野くんは完璧そうに見えて料理が下手 それ以外は大丈夫だと思うけど...

菅沼くんは、何が出来るのというほど仕事をできた試しがない。


なまえ様が屋敷にくる前に彼らの料理を食べたが皆お腹を壊してたよ
その後にちゃんと教えたんだけどな...


間「1度聞いたから大丈夫って言ってたのを鵜呑みにしてた俺が馬鹿だったよ」

小「ま、まじー そんな怒るなって」

菅「よくある間違いだよ」

間「いいから、こっち来い」


もう一度基礎を叩き込んでやる。彼らの襟を掴んで 大広間を後にする。
今日はなまえ様のお付きは残りの奴に任せよう。






"あれ、日野さん?"
(お嬢様、今日はバルコニーで朝食をいただきましょう、立花くん皆で大広間の掃除よろしくね)
(あぁ...)
(間島さんはどこに...?)
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ