アネモネ

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なまえ様の部屋をノックする。
いつもならノックした後に少し間を置いて開けるのだが何故か違和感を感じすぐに扉を開ける。


小「お嬢様。おはようございます」

扉を開けて少し小声で話す。やはり違和感は外れてはいなかった。

テーブルにもドレッサーにもなまえ様の姿はない。

ふとベットを見ると規則正しく上下運動していた。


なまえ様にしては珍しい、驚きを隠せないが日々の疲れが影響しているのかもしれない。


付近まで近寄り、そっと寝顔を除く。
大きな瞳は閉じていて寝顔はより一層主を幼く見せた。

甘やかしたいが生憎今日の仕事は山ずみだ、心を鬼にして近くの窓とカーテンを開ける。

「おはようございます。お嬢様」

太陽の光が直接顔にあたり眩しそうだ。閉じていた目が片方だけ開く

俺の姿を確認すると驚いた表情になる

長袖のワンピースを着て寝ていたなまえ様は急いで掛け布団で体を隠す

...いやいや、見てないですよ!?


"も、もう朝ですか...?"

小「はい、随分ぐっすり寝られていましたね」

微笑みながら言うとますます顔を赤らめる。

"では、着替えるので外で待っていてください..."

小「はい、かしこまりました。」


恥じる行動に微笑みが隠せない。
やはりウチの主は可愛らしいと部屋をあとにする...


部屋を後にし扉の前で待っていると立花くんがこちらにやって来た。

立「まじーがなまえ様まだ?って言ってたけど…
朝食できたって」

小「ついさっき起きたばかりなんだよ。
もう少し時間かかるかもしれない」

立「まじか...珍しいね…
やっぱり疲れが溜まってるのか、?」

小「ここの所 仕事が山ずみだったからね...」

立「あの量を一人でやるって凄いよな...」

どうにかして、なまえ様が元気になってくれる方法はないのかと考えていた所後ろの扉がゆっくりと開く...

"あ、あの
着替え終わりました...

あ、立花さんおはようございます"

立「あぁ、おはようございます」

小「朝食の準備が出来たみたいですよ。」


そう伝えると驚いた様な申し訳なさそうな顔のなまえ様


"す、すみません、私が寝坊したばかりに..."

立「まぁ、こういう日も偶にはあるでしょ」

小「そうですよ、あまり気を落とさないでください。」


そう言いながらなまえ様の手を取り、食卓へご案内した





(なまえ様の寝顔可愛いな...ちょっと得した気分だ)
(小野くん?なんか言った?)
(いや、何も)
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