儚い君、弱い僕ら

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立「おはよう、なまえ」



病室の扉を開け 目を覚まさない彼女に語りかける。




なまえと言えば、目を閉じたまま ずっと動かない




なまえは俺と潤くんで見つけた女の子だ。
DABAの活動の時だけ仕事が入る。
スカウトしたきっかけは俺はただ単に可愛かったから、1種の一目惚れってやつかな


DABAは今まで7人だった。そのお陰で2人グループを作る時は必ず一人残る。
メンツ的にいうと潤くんが残りやすかった。
ラジオ番組で組む時が多かったからだ。

そこでもう1人メンバーが欲しいと思ってはいたが中々潤くんが首を縦に振らない。

俺達は立候補を決めてたんだが、自分と組む子は自分で決めたいと言って決めれないでいた。



なまえは同年代では無い、完全に年下だ。しかし、彼女曰く兄が俺らと同い年らしい。
だからDABAの妹として設定してしまえばいいと言って半ば無理やり、スカウトした


潤くんも彼女の性格や容姿は気に入っているみたいですぐに許可が降りた。


彼女の性格上、人見知りするタイプではないし、どちらかと言うと明るくて誰にでも平等に話しかけるタイプだ。


そんな彼女は声優というよりはラジオ専門の声優みたいな位置にいた。
アニメのスカウトも他の会社から何件か来ていたが元々、声優業界には興味はないらしい。


潤くんと一緒にRABAというグループで活動したり、ラジオをやったり。
後は身体能力は俺らより若いだけあって凄くSABAにも参加し、
歌が好きだと言うことで、CABA
そしてどうせなら全部入っちゃえという事で、ROBAにも入ってくれた。


まぁ、当時はDABAに妹ができたとかで声優業界は盛り上がったしネットだって荒れたりした。


なまえは気にしていないのかあまりそういう話はしていなかったが



そんな肝が据わった彼女は少しづつだが声優になっていた。
仕事は変わらないが、ちょこちょこアニメに参加したりして、あくまでもメインはDABAらしい。

また、歌唱力も認められ歌ではソロとしても活動したり。
この前は全国ライブをやるという話が出てたらしい。



彼女はDABAが大好きとよくブログで言っていた、
自分の告知より俺達の告知を再優先してくれる子だ。








そんなDABAの事を好きでいてくれて
DABAの為に色々してくれていたのに










ある日突然、彼女は姿を消してしまった



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