■マ王■

□お買い物《ソフト裏》
5ページ/5ページ

夜、風呂から上がるといつもと違うパジャマが置いていあった。真っ黒のツルツルのシルクサテンってヤツだ。
いつの間にヴォルフラムが買ったんだ?おれにはちょっと大人っぽすぎるのでは?
でも、他の服も脱いだ服もないから仕方なくそれを着て寝室に入った。
ベッドではすでにいつものピンク色のネグリジェを着たヴォルフラムが眠っていたのでふとんをちょとめくって端っこに寝転ぶ。
「もうちょっとこっちに来い。」
「悪い起こした?」
「いや、ほら、こっち 温まっているから。」
上掛けをがばっとめくっていヴォルフがおれの腰とシーツの間に下になっている腕をぐいっと差し込んで引き寄せた。
反対の腕は上掛けをめくったまま上から俺の腰を押さえつけている。
そして俺の顔から首元をずっと見つめてくるから、なんかちょっと恥ずかしくなってきた。
高窓から満月が照らしている。ヴォルフラムの翠の瞳が今は深くて、でもキラキラしていた。
「なに?」
「ユーリは肌がきめ細かいからかな、こういう生地の服も似合っている。」
肌? 毎年夏にはありえないほど日焼けしていたけど、それは顔や腕だけだったから基本野球少年は首から下は紫外線を浴びないけど、野球するヤツはたいがい肌には無頓着だ。筋肉や骨付きとかは理想があったりするけど、肌ねえ、自分で考えたことなかった。
「地球でのデートの時に見つけた、この服を着たユーリを僕が脱がすことをちょっと夢見てたんだ。」
「なに言ってんだよヴォルフ ちょっと!」
ヴォルフラムの白い指先がおれの首元から鎖骨の方をなぞる。
熱い視線が絡んでくる。
「叶えさせて。」
指で触れたところを後からヴォルフラムの形のいい唇がなぞっていくともうその感触を追うことしか考えられなくなっていく。


頭の片隅で自己嫌悪に陥る。


落ちるの早すぎるだろ俺。



「ふふ、愛しているよユーリ。」
キスの雨が降り注ぐ

「また、デートに行こう。」

「あ うん … 」


どっちの返事をしているのかわからないまま夜が深まっていく。

FIN

ーーーーーーーーーーーーーー
◇いいわけ◇
はい、ファッションセンスありません。
最後のも中途半端ですかね。
ああ、私もデートしたい!
でも男性ってゆっくり買い物を一緒にしてくれるってあんまりないよね。
こだわりすぎるヤツもあれだけど。

皆さんの今年のGWの予定はどうですか?
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ