■グエユ置き場■

□疲れて眠いの
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疲れて眠いの

高校生にはうっかり夜更かしして動画や音楽を見たり、試験前にちょっと徹夜が続いたりして、体に時差が生じる時がある。

1学期の期末テスト最後の試験中にスタツアしたんだ。この期末テストなんでかラストに体育の水泳が組まれていた。
徹夜明けにクロール50mはまじでありえねえ。このままプールの中で溺れるようにスタツアしたんだ。

スタツアして出たところは、眞魔国ではなかったんだけど、ヒルドヤードのスーパー銭湯の中だったんだ。
海パン一丁で人間の国に来ちゃったんだけど、ああ、ここは新魔国同盟だったよね。

三助っぽい人がいたのでお願いした。
「あの ここのマスターのヒスクライフさんって今こちらにいますか?」
髪型は同じだけど。

「陛下?」
「え、ええ?あ、ダガスコス! 良かったー。おれ海パン一丁でさ完璧に手ぶらで。」
「そうなんですか。自分はグウェンダル閣下の国境視察後の休暇療養にお供で来ておりまして」
ググウェンダルか うーん大丈夫かな。

「聞いたことのある声がすると思ったら、ユーリか。」
「なんでこんなところに出たんだろ。俺、徹夜明けでめっちゃ疲れていて のぼせそう…」
「ユーリ!」
なんか今までにない安定感でお姫様抱っこされてしまったけど、抵抗もツッコミもできずに意識を手放した。こういう時デカイ人いいなー。

冷たいキスを唇に感じた。そのまま冷たい水が口腔に入ってくる。俺はなんの抵抗もなく飲み込んだ。
美味い。もう一度水が流れ込んできた。そのまま冷たい舌入ってきて俺の舌をかすめて離れていった。
でも、もう目が開けられない。
「ごめんなさいグウェンダル。目が覚めたら頑張るから。もう少しだけ。」
「構わない。これから夜だ。ゆっくり寝るといい。私も明日いっぱいまで此処で休養だから、ユーリもゆっくり休め。」
「ありがとう。」そういえば 今のキスってグウェンダル?
俺に水を飲ませてくれただけだよね。ん でも舌の感触が残っている。
と思っていたら大きな手で頭を撫でたり髪を梳かれたりしている。
んーなんか余計なことを考える元気がなくて、ただ気持ちよく癒されていく。

「閣下、先日拾った黒い子猫を見ている時のような顔をしていますよ。」
「そうか、これも寝ていると愛らしいな。」
まあ、独身とはいえ閣下ももう百歳超えていますもんね。十七歳になっていない双黒なんて子猫か孫みたいなものですよね。
なんて口には絶対できないダガスコスだった。

その頃、グウェンが拾った黒い子猫の方は… ■マ王■の 「シブヤ」に
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