■グエユ置き場■

□金のリボン
1ページ/2ページ

「グウェンダルちょっといいかな?」
「ユーリか?なんだ?」
グウェンダルの部屋を訪ねたら、読書中で悪かったかな?って思ったんだけど、要件を続けちゃう。でも、本当に大したことはない相談なんだ。

「俺の馬の、アオなんだけどね、あの子って女の子じゃん?」
「ああ、そうだ。」
「地球では、牝馬にたてがみとかオシャレをしてあげるんだって。」
そういって 幾つかの 切り抜きを見せる。
学校の賭け事好きの先生が持っていた競馬雑誌の切り抜きをもらったんだ。

「ほう。」
幾つかの総で結わえてあったり、編み込んであったり、ワンポイントのリボンをつけていたりしている。

「それでね、アオにも何かつけてあげたいんだけど、どんなのがいいかな?」


「毛並みがお前と同じで真っ黒だから、どんな色にも映えるとは思うが、ちょっと考えてみるか。」
「うん。」
「手綱とかとコーディネートできているといいと思うぞ。」
「なるほど!さすが グウェンダル閣下!」
「少し時間をくれ。」
わかった!

ーーーーーーーーーーーー

数日後の朝 グウェンダルに誘われて血盟城の厩舎に出かけた。
今日はちょうど 西の方へ視察をするためにグウェンダルと出掛ける予定があった。

「これをこしらえたんだが。」
そう言って取り出したのは 細くて繊細な糸で編まれた 金色のレースの長いリボン。
アオも厩舎から出てきていて、俺が手綱をひいている。

「これで たてがみと編み込んでいけばいいと思うのだが。」
「うわ、スッゲー。編み込むってどうやるんだ?」
「こうやって、 ちょっとずつすくいながら…」
そうやって、器用に三つ編みのようにたてがみを背中に向かって編んでいく。そうして最後のところに来たら もう1本ある少し短めのリボンで ちょうちょ結びで締めくくる。

「わあ、かっこいい。うーんアオじゃなくて他の馬や雄にも似合いそうだな。」
「そうだな。ま、乗ってみろ。」
「うん んじゃ 早速。」
そうやって、アオに跨って気がついた。
学ランの俺のボタンも金色だから、アオのたてがみのリボンとコーディネートされているんだ。
すごい、さすが グウェンダル閣下。

「どうだ?気に入ってくれたか?」
「うん! ありがとう。凄く嬉しいよ。 な!アオ! よかったな。ますます美人になったよ。」
そういってアオの首筋を撫でてやると 嬉しそうに尻尾で答えた。
あ、尻尾にもつけてやろうかな?でもつけすぎもダサいか。

でも、マジ嬉しい。テンション上がる。早く乗馬で出掛けたいな。

一旦馬から降りた。
「なあ、グウェンダル。思った以上にいい感じで嬉しくて、なにかお礼がしたいんだけど、何がいい?」
その申し出に グウェンダルは黙って俺を見つめてきた。
「別に礼など。ああでもせっかくだから。」
そう言って 顔が近づいてきて

キスが振ってきた。しかもなんかどんどん濃厚になる。

「んっ グウェンダル、ここ人目が ん っ あるかもなんだけど。」
しかも朝っぱらから。

って言うと
「その方がいい。」
「な、なんで?」
って聞くと

接吻だけでは収まらないかもしれないから。

と耳元で囁かれて
! 顔が熱くなるのを自覚する。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ